表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

110/242

110.汚部屋



 リューウェンとの模擬戦を終えたその日の夜。

 俺はリヒター隊長のラボへと向かっていた。


 リヒター隊長は今は俺たち胡桃隊に力を貸しているものの、本当は別の蜜柑隊って部隊の所属である。

 部隊の詰め所は帝城内に存在する。


 地下にある胡桃隊の詰め所と違い、帝城内部の片隅に、蜜柑隊のラボがあった……のだが。


「なんだ、こりゃ……」


 ラボというのだから、さぞいろんなすごそうな計器があるのだろうと思った。

 だが実際は書類だの衣服など、いろんなものが雑多にうち捨てられてる……。


「汚部屋だ……」

「あー、ガンマ君! ごめんなさいねぇ~」


 部屋の奥からリヒター隊長が顔をのぞかせた。

 桃色の長い髪を無造作に束ねた、身長の高い女の人である。


「ちょっと散らかってるけど、さ、入ってくださぃ~」

「ちょっと……」


 これがちょっとなのだろうか。俺の感覚ではだいぶなのだが……。


「ええと、座布団どこいきましたかねぇ~。あれぇ~?」


 物の山を崩して、捜し物をしている。その都度雪崩がおきたり、床に新たな小山が新設されたりする。


「あ、あの……座布団は、これじゃないですか?」


 俺は眼がいいので、捜し物とか得意なのだ。落ちてる座布団をさがしあてて、それをひっぱりだす。


「おお、さすが眼がいいですねぇ」


 褒められてもあんまりうれしくない。

 それより……きになる。非常に、きになる。


「はあ……あの、片付けても、いいですか?」


【★おしらせ】


書籍版、予約始まってます。アマゾンなどで予約購入できますので、よろしければぜひ!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ