表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【書籍⑦巻&コミック①巻、12月発売】クソゲー悪役令嬢~滅亡ルートしかないクソゲーに転生したけど、絶対生き残ってやる!  作者: タカば
悪役令嬢は領地で暗躍する

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

80/577

悪役令嬢がほしいもの

「なるほど……そういうことか」


 私に『人が欲しい!』と主張され、混乱した宰相閣下に説明すること小一時間。スパイの一斉検挙で大変なことになっているハルバード家の現状をやっと理解してもらうことができた。


「だからって、いきなり人材紹介しろはないだろ、リリィ……。もうちょっと令嬢らしいことは言えなかったのか」


 兄様は額に手を当ててため息をつく。


「だって、おしゃれにしろ、趣味にしろ、領地が混乱してちゃ楽しめないじゃない」

「それはそうだが……」

「いや、自分の楽しみよりまず領民を想う、良いことじゃないか。ハルバード侯、良いお嬢さんを持ちましたな」

「自慢の娘です」


 娘を誉められて、父様がにこりとほほ笑む。


「そういう事情なら、私どもの持つコネクションをフルに活用して、ハルバード家に必要な人材を全て揃えて差し上げましょう」


 全部? すごい、宰相閣下太っ腹!

 私は単純に喜んだけど、それを聞いた兄様と父様が腰を浮かせた。


「いえ、そこまでしていただくわけには……!」

「あまりにも人数が多すぎます」


 んー、息子を助けたお礼といっても、さすがにもらいすぎってことなのかな?

 本気で人を補充しようと思ったら、10人や20人じゃきかないもんね。宰相家でも、それだけ人をかき集めるのは一苦労だと思うし。


 でも、宰相閣下は平然としている。見かねてフランが口を開いた。


「父上、ハルバード侯は腹芸の通じる方ではありません。下心があるなら、正直に話したほうが早いですよ」

「お前にはお見通しか」


 息子につっこまれて、宰相閣下は笑い出す。


「……下心、とは何でしょう」


 隠された意図がある、と明言されて、さすがのおっとり父様も身構える。宰相閣下は、いえいえ、と手を振った。


「お互いに利のある提案ですよ。必要な人材はこちらで揃えます、その代わりハルバード侯、王国騎士団第一師団長になってはいただけないでしょうか」


 父様が第一師団長?

 なんでそんな話になってんの?

 今度はハルバード家のメンバーがぽかんとする番だ。


「……第一師団長マクガイアが汚職に手を染めていた、という話はご存知ですか」

「噂には聞いていましたが、事実だったんですか」

「ええ。つい一週間ほど前に告発したところです」


 フランが襲われる原因になった事件だよね。


「現在マクガイアは拘束され、関わった者たちと共に処刑されることが決まっています。……ここで問題になったのが、後任人事です」

「イーサン・グレイシア卿を推す予定だったのでは?」


 フランが不思議そうに口をはさむ。

 グレイシア卿は知らないけど、私も首をかしげる。宰相閣下ほどの人が、後任人事も考えずに師団長のクビを切るわけないもんね。


「彼は死んだよ」


 宰相閣下は、彼が何故死んだのかは語らなかった。

 でもそれだけでおおよその事情は伝わる。地位に固執するマクガイアのことだもん、自分の後釜候補が誰か知ったら、殺しにかかるよね。


「私はできるだけ早く、決してアギト国に屈しない強い騎士を第一師団長に推薦しなくてはなりません。ハルバード侯、あなたほど適した人材はいない」


 こっちの苦境を助ける代わりに師団長職を引き受けてほしい、ってことか。

 悪い話じゃないと思うけど?


 しかし、父様は首を振った。


「それは……無理です」






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
コミカライズ①巻12月25日発売!
https://img1.mitemin.net/dj/zl/3wkif4ur6gwvjhk43tmrckclikh6_hvt_140_1kw_17utt.jpg
書籍⑦巻12月19日発売!
if5xkaf24p7benpdg9mgb811imr4_e3n_xc_hi_f9ns.png
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ