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【書籍⑦巻&コミック①巻、12月発売】クソゲー悪役令嬢~滅亡ルートしかないクソゲーに転生したけど、絶対生き残ってやる!  作者: タカば
悪役令嬢は婚約したい

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希望の星

 ケヴィンは、女性ばかり産まれてきたモーニングスター家希望の星だ。


 彼は単に男だっただけではない。

 モーニングスター特有の美しい銀の髪と紫の瞳。

 目があえば誰にでも微笑みかける、人懐っこい性格。

 その上、頭の回転も速く、体は健康で運動神経だっていい。


 これほど才能に恵まれて生まれてきた子供を、周りは放っておかなかった。


 両親祖父母のみならず、親戚一同に目をかけられ可愛がられ、彼はモーニングスター家の愛情を一身に受けて育った。


「でも、その一方で、みんなが喧嘩するようになっちゃったんだよね」

「跡取息子の取り合い、ということか?」

「それもあるみたいだけどね。主な対立ポイントは彼の教育方針よ。剣を学ばせるならこの流派がいいだとか、魔法を学ばせるならこの先生がいいだとか」

「ああそういう……」

「元々結束力の強い一族だから、喧嘩が大問題にまで発展したことはないわ。重要なことは当主のモーニングスター侯爵がちゃんと決めてたし。でも、ケヴィンの周りで争いが絶えなかったことには、変わりない」

「あまり、気分のいいものではなかっただろうな」

「しかも喧嘩をしてるのは、自分を愛してくれてる大事な家族たちでしょ? 対応に困るわよね」


 私も両親が私のことで喧嘩していたら、どっちをどう止めたらいいかわからない。


「その結果、ケヴィンは争いを恐れ、誰の意見でも受け入れる優柔不断な子になっちゃったの」


 チャラ男キャラなのも、その優柔不断が原因だ。

 争いが嫌いな彼は、困っている女の子がいれば思わず手を貸してしまう。その上、女の子から好意を全部にこにこ笑って受け入れ、だれも切り捨てたりしない。その結果、周りが女の子だらけになってしまったのだ。


「それは……また別の争いの種にならないか?」

「もちろんなってるよ。それが、ケヴィンの3人の婚約者問題ね」

「その噂は聞いたことがある。本当の話だったのか」

「祖母、母、叔母の3人が推薦した女の子のうち、誰かひとりを選ぶことができなくて、全員と婚約しちゃってるのよ」


 親戚の決めた女の子全部と婚約とか、どこのハーレムラノベの主人公だ。


 ハーティアは一応、一夫一妻が基本のお国柄だ。

 でも、血を繋ぐことを義務付けられている貴族はその限りではない。子孫繁栄のため、二人目、三人目の夫人を迎えるのは珍しくない。前国王も側室を迎えてクリスティーヌを産ませているし、クレイモア伯だって息子夫婦が孫ひとりを残して亡くなったあと、何人かの側室を迎えている。カトラス家のダリオに至っては、それぞれ母親の違う弟妹が5人もいる。


「妻を複数持つこと自体はタブーではない。だが、14歳の子供が婚約者を3人も持つのは異常事態だな……」

「4人の関係はこじれにこじれた挙句、ついに王立学園入学直前に、女の子たちがお互いに殺し合って全員死んじゃうのよね」


 ゲーム内だけで有名な惨劇『血のお茶会事件』だ。




読んでくださってありがとうございます!

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