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???

 腹部を目いっぱい抑えつけ、顎を引いて口を開けた。できる限り深く、指を突っ込んだ。喉の奥が不快に疼いた。真下の繋がる胃の底が、再び連動した。

 自分でも耳障りな音だった。一波、二波あって収まった。身体が勝手に息を整えていた。

「ねえ。ねえ、なにしてるの?」

 だるく貼りついた膝を無理矢理引き剥がした。

 靴下を脱ぎ捨て、浴室のドアを開けた。胸のボタンをふたつ外し、みっつめを外し、襟元を閉じた。ドアを後ろ手で閉じ、無意味に施錠した。

 43度と点灯した直後、電源を落とした。頭上から降り注ぐシャワーはもう冷水になっていた。

「風邪引くよ。12月」

 前髪の束が、ずり下がる視界を覆っていた。その先に、小さな正方形が横並ぶ壁が透けていた。膝を抱えて目を閉じ、すぐに開いた。視野を阻む黒い太いラインの位置が、少し横にずれた。磨りガラスの小さな窓には、薄い青色がぼやけていた。

「ねえ」

「うるさい」

 冷たいシャワーの音が、さっきより少し大きくなった。

短かったね。

ありがとうございました。おやすみなさい。


でもね、これはきっと冒頭なんだよ(いけぼいす)

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