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私は、女の子です  作者: 檪井青
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クローゼットの中身

私は、そろっと、クローゼットの扉に手を掛けた。そして、思いっきり深呼吸で息を吸うと、吐く時に合わせて、勢いをつけてえいやって開ける。


 ばーーーーん!


クローゼットの扉が勢いよく開くが、思わず硬くつむった目を開けられない、おバカな私・・・。


でも、何時までも逃避している訳にもいかないよね~。


見るのが怖いけど。本当に恐ろしいけど。


小さく、はぁあ。


遅る遅る、ちらり。 ちらり。


はぁあああああああ!! いったい何なのこの状況・・・・・・・・。誰か助けてヘルプミー!!


大きな溜息をついて、がばっと頭を抱えてしゃがみこむ。


頭が痛い。頭痛がする。現実逃避いいかしら?


ちらり。


何度見ても、現実は変わらない。実に無常だ。


とんとん


扉をノックする音に、どきん!! と、心臓が跳ねる。無意識に両手で胸を押さえる。このコントのような状況、第三者なら、気楽にいいじゃないと言えるけど、当事者じゃ笑えない。


「イリーナ様。起きていらっしゃいますか?」


ギザンの声に体が条件反射的に動いて、バタンと部屋の扉を開け、ギザンに縋りついた。


「うわ~ん。ギザン~~~。助けて!!」


突進する私を、軽く受け止めて、さっと取り出したハンカチで優しく涙をぬぐってくれるギザン。なんて、紳士でかっこいいんでしょう。不謹慎にも、胸がきゅ~んとします。でも、もう以前の様にこの気持ちを隠したり、悪いことの様に感じたりしなくてもいいのですぅ!!


 なんといっても、私は女の子! 


 なんと素晴らしい!!


 なんて、いっちゃった事を思うのは、クローゼットの中を思い出したくないから。


 「如何なされましたか?」


 そっと、抱きしめられ、なのに甘い余韻も吹き飛ぶ恐ろしいセリフ。


 あわっわ

 

 あせあせ


 「えっと。えっと」


 両手を横に広げてばたばたしちゃう。どうやって話そう。女神様の事話しても大丈夫かな?ギザンは、女神様からの紹介だし。あった事(夢の中での)そのまま話しちゃって大丈夫かな・・・?


 「まずは、落ち着きましょうか。深呼吸をゆっくりするのも、よくある手の一つです。試してみられますか?」


 すぅ~う はぁ~あ


 ラ〇〇体操の深呼吸の様に、両手の動き付き。


 「夢の中で女神様にお会いして、新しい服を大量に貰ったの」


 言ってみて、自分で突っ込みを入れたくなってしまった。これって、全然大変じゃないし、おかしなことでもない。では、どこが大変って、クローゼットの中が無限に広いのではないかというぐらい広くなっているのだ。元々のサイズは、畳12枚ぐらいで、今は、わけのわからない程。兎に角、クローゼットの先が見えないのよ~~~。その中には、ぎっしりとゴスロリの服が掛けてある。もう、デパートの様。


 「成程、クローゼットの中を見させてもらってもよろしでしょうか?」


 いいよ、さあ驚いてくれたまえ。


 「どうぞ、覚悟して見てね」


 私のセリフに、一瞬変な顔になったけど、すぐに立て直して何時もの表情で、すたすたとクローゼットの中を見るギザンに、ちょっと悔しくなる。でもそんなのは今だけよ、ギザン。中を見たら絶対に唖然とする。断言するわよwwwww。


 「ほう。これは凄いですね」


 へっ? それだけ?


 「おや? 内側の扉に何か張ってあります」


 べりべり


 ギザンが剥がして私の所にもってくる。


 なんだか、拍子抜けだ・・・・・・・・・・。差し出されたメッセージカードの様な物を受け取り、まじまじと見ると、まさしくメッセージカードであった。


 『イリーナへ


 貴方が、みんなに私の作ったゴスロリの服を着せてくれたこと、すう~ごく、嬉しかった。ありがとう。イリーナに似合わないかなって思っていたものも、取り敢えず入れておいて、本当に良かったわ。 

 私の、インスピレーションも、際限なく湧いてきて、ついつい沢山作りすぎちゃった。てへっ。

 作った物全部クローゼットの中に追加で入れておいたから、また、みんなで着て頂戴。ついでに、みんなに私の作った服を広めてくれるとうれしいな~~~~~~。よろしくね


                                     女神より』



  

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