男風呂(女性の乱入にご注意下さい)
ところ代わって男風呂。
えっ? 興味ないって。
まあまあ、そう言わないでお付き合いくださいな。
女風呂と違って、此方は地下になります。右奥の方に、お風呂に行くための階段があり、それはさながら洞窟の様になってます。
階段を降りきった先には、壁際に脱いだ物などを入れる為の棚があります。が、それは、岩をくり貫いた形となってます。扉は、一見ありません。
まず、物を入れようとすると、触れるのは透明な膜のような結界です。
「くそっ!! この棚、物が入れられないぞ」
そう言って怒りを顕にしているのはガイ。冷静に、見つめて、いろいろ試しているのは、ヒャト。まったく気にせず、それなら床に置けばいいと以外とアバウトなダイアン。男は、3人しかいないので、気楽なものです。
「成る程、解った。この棚には、魔法陣が施してある。これは、凄いな。まるで、ダンジョンの中のようだ」
ヒャトの言葉通り、この棚には、ある仕掛けが付いています。
「どういうことだ?」
「簡単だ。まず、この膜のような物は結界で、そこに左手を当てる。そして、呪文『オープン』、物を入れたら『クローズ』だ。また、物を出す時は『オープン』。そんな感じで使用することが出来るようになっている。で、使用後は『クリア』で、最初の状態に戻るようだ」
「つまり、登録した者にしか、使用することが出来ないようになっているということか」
「ああ、その様だ」
「なんでそんなめんどくさい作りになっているんだ。そんな機能、必要ないだろう?」
「そうはいうが、俺たち以外の者がいたときなんかには重宝するぞ。ダンジョンで手に入るレアな物に匹敵するぐらい値打ち品だ」
「まあ兎に角、使い方が解ったんだ。早速、利用しよう」
笑いながら使いやすそうな位置の棚を選ぶ。
決めた棚に、ダイアンが左手を当てて呪文を唱える。
「オープン」
脱いで床に置いていたものを移して、呪文を唱えて、すたすたと浴場に向かう。
実にあっさりしたものだ。
苦笑しながら、後をヒャトが追う。
ガイは、まだ何かいいたりないのか、ぶつぶつ言いながら、大分遅れて浴場に向かう。
「これは、ダンジョンの中にある、温泉のようだね」
「ああ、これが、魔法で作られているとは、目の前で確認していても信じられないな」
目の前に広がるのは、、広大な鍾乳洞の世界と思って欲しい。水の・・・、否、お湯の色は、綺麗なエメラルドグリーン。
こぽこぽと沸き出る、お湯。
「無駄に、性能が良すぎるな。王宮でも、ここまでの設備はないぞ・・・・・・」
ヒャトは、頭を押さえてしゃがみこむ。どうやら、立派すぎるお風呂に頭痛がするようだ。
ダイアンは、家のお風呂より100倍設備のいきすぎなものだが、そこは、貴族の坊っちゃんらしいもので、完全スルーのようだ。割れ関せずと、すたすたと入っていく。
ガイは、突進していろいろさわりまくり、いきなり水を浴びて驚いて怒り、泡だらけになって滑って転げ、その度にダイアンに助けられる。
まあそんな、平和な世界に突然響く、静寂を破る高い声・・・・・・・・。
男たち3人は、それぞれ、反応する。
メイドにお風呂の世話をしてもらうことのあるダイアンは、一瞬だけ目を開いたが落ち着いたもの、ガイは、声を揚げることも忘れて鼻血を出して気絶し、ヒャトの頭痛は更にボルテージをあげていく。




