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私は、女の子です  作者: 檪井青
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マンティコラ

8月15日(土)9:30改稿

 サアラがお風呂から出てきてから盗賊の件を話を彼女にもしました。そして暗くなるまでにアジトをつきとめるために、『家』を出て、盗賊たちの様子を見て、尋問することになりました。


 『家』を出てみると、盗賊の居る檻が奇襲されていました。


 なんだか、『家』からでるたんびに、何かが起こっているような気がします。


 檻は、かなり大きめだったので、真ん中に集まることでかろうじて助かっているようです。が、このままではいつ檻が壊れても可笑しくはありません。


 「あれは、マンティコラだ。ランクは星10。俺たちではぎりぎりってところだ。尾の先に毒の針がついているから気をつけろ。それから、やつの好物は人間だ」


 げっ!! まじですか? では盗賊たちは美味しいご飯にでも見えているのかも。私的には、汚くてまずそうですがねぇ。


 「了解した。おれが引き付けている間に、ガイは正面から。ヒャトは、出来る範囲でいいから毒針の方を、サアラは魔法でマンティコラの足を狙ってくれ。イリーナは、盗賊のほうの護衛を頼む」


 きゃー!! ダイアンに頼まれました。必ずやり遂げてみせます。


 いや~、こうして見ていると、みんなの連携プレーがすばらしい。ダイアンがガイへの攻撃をガードし、ガイがわずかな隙をも見逃さずに攻撃。ヒャトが尾の毒針が二人に行かないように、実に厭らしくフェイントをかけ短剣で切り付け、サアラが安全圏から魔法でマンティコラの攻撃を阻止しています。


 おお、激しい攻防が続きます。


 ダイアンの盾にマンティコラが顔面から突撃。耐えるダイアンの額に汗がきらり。熊耳の毛が、かすかに逆立ち色を漂わせます。


 マンティコラは、ダイアンの盾には適わないと思ったのか、ターゲットをガイに変えて、毒針の尾を鞭のようにしならせて狙います。それを、ヒャトが短剣で払います。


 マンティコラの躰にだんだん小さな傷がつき始めます。


 後ろの外野にいる盗賊たちは、情けないことにおもらししている人がいて、何な臭いが風に乗ってこちらにくることがあります。


 臭うのが偶にだと、却って気になるものです。しょうがないので、生活魔法を使ってみることにします。


 そこで復習。生活魔法とは、

 ・水を少し出すことができる

 ・薪に火をつけることができる

 ・一回 1時間から3時間ぐらい明かり玉を浮かばせることができる  』


 ですね。


 少しの水では、あの臭さはなくならないでしょうから、何回かかける必要があるでしょう。めんどくさいので、取りあえず人数的に10回ぐらい続けてやりましょう。


 「ウォーター ウォーター ウォーター ウォーター ウォーター

 ウォーター ウォーター ウォーター ウォーター ウォーター」


 どうだ!!


 ざばーん!! ざばーん!! ざばーん!! ざばーん!! ざばーん!!  ざばーん!! ざばーん!! ざばーん!! ざばーん!! ざばーん!! 


 バケツをひっくり返したような水が10回、盗賊たちの頭の上に降り注ぎました。


 あれ?? 確か生活魔法のでの水魔法は少しの水しか出なかったはずでは?


 盗賊たちはすっかりずぶ濡れです。当然と言えば当然でしょう。中には水圧のせいか、ひちゃげたカエルのように倒れている者もいます。


 なぜそんなに威力が上がったのか気にはなりますが、今はそれよりも、ダイアンたちの方です。大丈夫でしょうか? 


 見ると、ちょうどヒャトが尾の切り落としに成功していました。マンティコラは、尾がなくなるとバランスがとれなくなるようで、隙も多くなり、ガイの一撃が決まりました。それでも最後まで、マンティコラはガイに噛みつこうとあがきましたが、遂にこと切れて動かなくなりました。


 ざっと見たところ、ダイアンには怪我が一つもないようなので良かったです。


 さあマンティコラの脅威もなくなったことですし、これから盗賊たちの自問タイムです。


 「ダイアン。無事に倒せてよかったです」


 私はダイアンに飛びついて、そのついでにこっそりダイアンだけに、神光魔法を掛けました。見たところ怪我は見当たりませんでしたが、気が付かないところに打撲とかないとは限りません。

 

 「ああ。大丈夫だ。それよりも、なんで盗賊たちはずぶ濡れなんだ?」


 それを聞いたヒャトが、腹を抱えて大笑いを始めました。


 変な人です。


 「ああ、それはお嬢ちゃんの仕業だ。マンティコラの襲撃にビビった盗賊たちから、悪臭が漂っていたからな。綺麗にしてくれたのさ」


 「あら。いや~ね。漏らしてたの、この人たち」


 「ああ」


 「しょうがないんじゃないか? 武器は取り上げてたし、檻が壊れればマンティコラに頂きますと食べられるのが決まっているんじゃあな」


 「まあ取り敢えずアジトについて話してもらおう」


 ヒャトが盗賊の1人に向かって、ナイフをばしゅっと投げます。それが右足のふくらはぎにささります。とっても痛そうです。でも痛くないと尋問にならないですよね。


 つづけて、ばしゅっ ばしゅっ と短剣が投げられ、それぞれ違う人の右足ふくらはぎに命中します。同じような場所って、ヒャトって物凄く腕がいいんですね。驚きです。


 「さあ、次はだれにしようかな? アジトの場所を教えてくれるまで、この短剣が誰かに刺さるよ」


 ブラック顔のヒャト降臨です。以外ではなく、恐ろしく悪顔です。


 武術をやっていた私でも、おしっこちびりそうです。でも、私以外の仲間は平気そうです。ダイアンも、冷静に盗賊たちを見つめています。なんだかお顔をも、じゃっかんきつめです。


 私の知っているダイアンではないようです。


 「云う。云うから助けえてくれ。アジトは森の奥にある崖の洞窟だ」


 あら、意外にあっさりと吐いてくれましたね。もっと頑張って、苦渋の顔を浮かべてくれないと、面白くありません。


 定番の、「お前らに話すものか」とか「覚えてろ」とか聞きたかったです。

 けれど、らくっちゃ 楽です。


 まどろっこしいのは嫌いなので、これはこれで善かったのかもしれません。


 もう暗くなるのでアジトに行くのは明日かな? 


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