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5 戦うお話。

五話目です。どうぞ。

 ――ゴブリン。亜人種の魔物に属する緑色の肌をした小人たちは、アークたちが洞窟内に入って来るのをみると、その醜悪な容貌をさらに歪ませ奇怪な鳴き声をあげた。どうやらアークたちを獲物認定したらしい。


「まずいぞ・・・」


アークは焦っていた。別にゴブリンが問題なのではない。問題なのは、ディンを護りながらかつ勝つことができるか、である。アークは、それは不可能だと断定し、ディンを完全に護りきる策を考え、


「ディン!村に戻って戦える人間を連れてこい!」

「いやだ!おれもたたかうんだ!」

「いいから早く!くっ!?」


隙だらけと見たのか、アークとディンが口論している間に、一匹のゴブリンが奇声をあげながらアークに踊りかかった。それをすんでのところで気付いたアークは間一髪で振り下ろされる棍棒を回避し、バックステップしながら懐に忍ばせたナイフを抜き、ゴブリンと対峙した。しかしすでにアークとディンはゴブリンに囲まれてしまっていた。


(くそっ・・・どうする?ゴブリンに囲まれている以上、ディンを逃がすことはできない・・・。これは、覚悟を決めるしかないか・・・)


アークはディンを護りきるために、自らの生命を危険にさらすことを決断、ディンの方を向き・・・

己の目を疑った。

そこには、その手に白銀の剣を持ったディンが、剣を持ったひときわ大きなゴブリンと打ち合っていた。


(ばかな!?あれはゴブリンの上位種、ホブゴブリンだぞ!?普通の子供が打ち合えるような魔物じゃあないはずだ!それにあの剣・・・並の剣じゃない、少なくとも貴族の扱う魔剣並だ・・・)


アークがそうこう思っているうちにもディンとホブゴブリンは激しい戦いを繰り広げている。

ディンは子供ならではの小ささと敏捷能力でホブゴブリンを翻弄し、じょじょにではあるが傷をつけて行く。対するホブゴブリンも手にした大剣で切りかかっていくが、そのすべてを躱されるか、受け流されたりしている。未だディンには傷ひとつともついていない。


(あの動きも相当熟練されている・・・正直僕より強いと言っていい・・・ははっ、何が「護る」だ、笑えない。)

「強く・・・ならなきゃ。」

(そのためには、ここを切り抜ける必要がある・・・使うしか、ないか。)

「マインド・リード・・・起動。」







ながくなりそうなので、二つに分割します。

残り一話も今日中に投稿します。

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