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AIが書く、なんかシュールな物語集  作者: 鴨鷹カトラ


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4/4

喋るポイントカード(改)と、振込手数料の怪獣。

翌朝、豊中市は「昨日の重力事故」の落とし物で溢れかえっていた。


壁にめり込んだままの買い物カートや、空中に置き去りにされた「昨日の晩ごはんの匂い」を回収するため、清掃員たちは巨大な「記憶の掃除機」を振り回している。


田中が、ようやく個体へと再構成された愛犬(元・哲学)を連れて岡町商店街を歩いていると、突如、アーケードの天井から「締め切りを守れなかった執筆者たちの断末魔」が、美しい讃美歌となって降り注いできた。


「田中さん、見てください。今日の天気予報は『土砂降りの概念』ですよ」


声をかけてきたのは、昨日のマカロン(元・自販機)だ。

今はさらに転職して、「喋るポイントカード」として通行人の財布に勝手に潜り込んでいる。


「それよりマカロンさん、空を見てください。先行予約特典の『2つ目の太陽』が、ついに本気を出しましたよ」


見上げると、昨夜よりも巨大化した「第2の太陽」が、眩いネオンで『今なら2026年を20%オフで体験可能!』という文字を宇宙規模で点滅させている。


その光を浴びた商店街のシャッターたちは、あまりの広告のうるささに耐えかねて、次々と「演歌」を歌いながら自ら丸まって消えていった。


すると、商店街の突き当たりにある「100円ショップ」から、全身が「未払いの請求書」でできた巨大な怪獣が現れた。


怪獣は、通行人の耳元で「……振込手数料は……負担して……」と、この世で最も呪わしい囁きを漏らしている。


「市長を呼べ! 物理的な雨を降らせてくれ!」

と市民が叫ぶが、あいにく市長は現在、「自分自身をNFT化してサーバーの海を漂流する公務」で忙しく、連絡がつかない。


絶体絶命のその時。


田中の愛犬が、不意に「ワン」ではなく、「Q.E.D.(証明終了)」と吠えた。


その鳴き声が物理的な波紋となり、広告付きの太陽を直撃する。

すると、太陽の「広告スキップボタン」が、千里中央のセルシー跡地に巨大な石碑として出現した。


田中は迷わず、足元のマンホールをバチ代わりに使って、そのボタンを力いっぱい叩いた。


「スキップだ! 2025年の余計な演出は、全部スキップしてくれ!」


轟音と共に、豊中市全域に「5秒間の無音」が訪れた。


次の瞬間、第2の太陽は消え、怪獣は「白紙の領収書」に戻り、マカロンはただの「賞味期限切れのポイントカード」として静かに息を引き取った(ゴミ箱にシュートされた)。


あたりは、不気味なほど静かな、普通の「2025年12月末」の空気に包まれる。


「……終わったのか?」


田中が呟くと、どこからか「お客様の中に、現実に飽きた方はいらっしゃいませんかー!」という、あの阪急オアシスの店内放送が、今度は地平線の向こうから聞こえてきた。


ふと見ると、田中の愛犬のしっぽの先が、「2027年の最新型充電コネクタ」に進化していた。


「……やれやれ。静かなカオスなんて、この街にはまだ早すぎたみたいだ」


田中はそう笑うと、背後に現れた「エスカレーターの形をしたブラックホール」に乗り込み、律儀に手すりにつかまりながら、まだ見ぬ2026年の仕入れへと旅立っていった。


(本当の完)

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