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第80話 たーんとお飲み

 「ん! よし、何かお詫びに食料でも狩ってこようか?」


 クウネルはやる気充分で立ち上がった。 身体も軽く、何でも出来る万能感に包まれている。


 それほどに、今のクウネルにとって友達という存在は大きいのだ。


 「クフクフ、はははっ! ありがとうクウネル。 私も話せて少し肩の荷が降りたよ。 これからどうするかは、また話そう。 とりあえず、喉が乾いたかな」


 「わかった! よし、じゃあ水場に行って汲んで来ようか? 巨木の葉っぱを丸めたら、何とかなるでしょ」


 「クゥン……いやぁ、無理じゃないかな。 だって、水場……消えちゃったし」


 水場が昨夜消えた事を思い出し、モロは項垂れるが犯人のクウネルは直ぐには思い出せずにいた。 しかし、直ぐに昨夜の過ちを思い出して顔面蒼白になる。


 「えぇ? やってみなきゃ分かんな……あ。 そうだったね……私が消したんだ。 ……ごめんなさい」


 流石に落ち込むクウネルを見上げて、モロは何とかフォローしようと辺りをウロウロしだした。


 「クゥン! すまない、責めるつもりじゃ無かったんだ。 でも、困ったね。 水場が無いと、喉の渇きを癒せない。 ん~、縄張りの外に行けば何とかなるかな……?」


 モロが唸りながら考え事を始めた。


 クウネルは自責の念から、何か出来る事は無いだろうかと記憶を探る。


 「水場、水場、水、水、水……」


 «――マスター。 イツモのマスターに、戻リマシタか?»


 すると、頭の中で鑑定の声が響いた。


 「お、鑑定さん! もしかして、鑑定さんにも迷惑掛けた?」


 «――否。 ――昨夜、マスターの精神二異常ガミラレマシタ。 お帰リなさイマスター»


 「ありがとう、鑑定さん。私の事マスターって……ちょっと照れ臭いかな。クウネルでいいよ」


 鑑定の声はクウネルにしか聞こえない為、モロからするとクウネルが急に独り言で自己紹介を始めた様な状況だ。 しかし、普段からクウネルは独り言が多い為、最早モロは気にも止めていなかった。


 «――礼。 ――申請――受諾――許可。 分かリまシタ、クウネル。 水ヲお探シなら水魔法の使用ヲ推奨»


 「鑑定さん? 何処に申請して、誰が受諾して許可したの??」


 «――沈。 鑑定のLvガ不足してイル為、お答エ出来マせン»


 「ふーん、まぁいいや。 水魔法? あれ、私そんなの持ってたっけ? んーと、ステータスオープン」


 ステータス画面


 名前 クウネル


 年齢 2


 職業 暴食の姫君


 種族 暴食の巨人


 レベル 503


 HP 305650/305650


 FP 151190/151190


 攻撃力 201120


 防御力 174420


 知力 101687


 速力 502464


 スキル  鑑定Lv3. 暴食. 消化吸収強化. 竜鱗Lv2. 火耐性Lv3. 竜殺しLvMax. 魔物食らい. 気配察知Lv2. 連携Lv1. 酸耐性LvMax. 即死耐性LvMax. 王喰い. 隠密Lv2(up). Hey鑑定. 錬金術Lv1. 森狼王を率いし者


 魔法 火炎Lv2. 土魔法Lv1. 水魔法Lv1(new)


 戦技 叩き割りLv2. 槍突きLv1. 噛み付きLv5(up). 暴食の大口


 状態異常 空腹


 加護 暴食の邪神の慈母愛


 「いやぁ~、相変わらず強強なステータスですなぁ~。 お! そうか、あの鮫頭の鰐を食い殺したから水魔法吸収してたのね」


 «――是。 ――昨夜のクウネルは、新タニ入手シタ他のスキルや魔法を知らナカッタヨウです»


 「ふーん? 何で? ステータスオープンを唱えている暇無かったのかな? まぁ、いいや。 で、鑑定さん。 水魔法の水って飲めるの?」


 『水魔法Lv1 元素魔法を分解した初歩の魔法 水を生成する 水を操れる  Lvが上昇すれば自在に水を操れる 飲用可』――デス»


 「わーお、鑑定さんセルフで表示出来るの!? さっすがー!」


 目の前に表示された鑑定結果を見て、クウネルは大興奮だ。


 «――照。 ――恐縮でス»


 「やっぱり、鑑定さん……感情有るよね? さっき照れたもんね。 ね? 因みにそこんとこどうなの? 」


 «――沈。 鑑定のLvガ不足してイル為、お答エ出来マせン»


 「ちぇっ、じゃあ鑑定さんのLvってどうやったら上がるの? やっぱり魔物を鑑定すれば良いの?」


 «――沈。 鑑定のLvガ不足してイル為、お答エ出来マせン»


 「ふーん、なるへそね。 Lvによって色々制限が有るわけだ」


 クウネルが透明のパネルを凝視していると、下からモロの声が聞こえた。


 「クゥン?  おーい、クウネル。 もし、クウネルも喉渇いてるなら少し遠い水場まで一緒に行くかーい?」


 「おっと、モロが呼んでる。 ありがとうね、鑑定さん」


 «――照。 ――マた何か御用ガアリマしタラ、Hey鑑定トお呼ビクダサイ»


 「う、うん。 さっきも、呼んで無かったんだけどね、まぁいいや。 またね。 モロー! 水なら私に任せてー!」


 洞窟の方を見ると、丁度クイーンと群れの仲間狼達がゾロゾロと出て来ている所であった。 クウネルに気が付いたクイーンは牙を剥き出し唸るが、直ぐにモロに叱られ黙る。


 「え? クイーンさん、めちゃくちゃ怒ってなかった?  私何かしたのかな……」


 「クゥン、すまないねクウネル。 でも、クウネルは遠い水場を知らないだろ? いったいどうするんだい?」


 モロに問われ、クウネルは自信満々にモロ達に向けて手のひらを差し出した。 そして、ホースから出る水を想像しながら水魔法を放つ。


 「えへへ~、いっくよー? さぁ、たーんとお飲み! 水魔法発動!!」


 ドッパァァァァァァァン!!


 クウネルがモロ達に向けた手のひらから、大量の水が放たれそのままモロ達に襲い掛かる。


 「「「「キャイ~ンッ!?」」」」 クウネルー!?」


 モロ達は悲鳴を上げながら、洞窟の奥へと流されて行く。


 「あ、あっれー? 水魔法Lv1なのに、結構出るのね……てへっ!」


 何とか誤魔化そうとしたが、当然誤魔化せる筈も無く。 怒れるモロに説教をされるのであった。

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