第6話 同級生達願いを聞く
クウネルの元同級生達が召喚された翌朝。
カズキ達は王城の広間に待機していた。
何やら、この国のお偉いさん方から歓迎と説明があるらしく仕方なく待っている。
(よし、全員揃っているようだしこのまま待つか。 しかし、このメンバー……癖が強いな)
カズキは共に待つ同級生であり仲間達を見渡し、再度選ばれた仲間達の癖の強さにげんなりする。
暫く待つと、広間の奥から王らしき人物が現れその後ろからは王妃らしき美女と絶世の美姫が現れた。カズキや男のメンバーの殆どは絶世の美姫に色めき立つ。
王であろう年配の男性は、茶髪で偉そうな服を着ている。
王妃らしき美女は、年はカズキより大分上だがまだ若く恐らく三十代に入ったばかりだ。
薄い金髪を綺麗に纏めてその上に宝石の冠を載せており、恐らく、王妃の証しか何かなのだろう。 色彩豊かなドレスがまた映えて綺麗な美女だ。
絶世の美姫は、金髪に純白のドレス。 その美貌は正しく絶世の美女という言葉がよく似合う。
(惜しいのはその絶世の美女よりメンバーの男の娘な、マヒルの方が可愛いんだよなぁ)
カズキが不埒な考えをしているとは露知らず、王らしき年配の男性が喋りだした。
「オホンッ! まずは、自己紹介といこうかの。私はこの聖王国の王をしておるベル・フォン・ガリンと申す。 隣の王妃は妻のベル・フォン・カリンだ。もう1人は、私達の一人娘のベル・フォン・リサだ。 この聖王国の姫にして、希少な預言者の職に付いておる」
やはりこの国の国王だったガリンの自己紹介が終わり、カズキ達も順番に名乗る。
(まぁ、尊敬も何も無いが一応は頭を下げてやろう)
「ふむ、中々に個性的な面々の御様子。リーダーは勇者のカズキ君で良いかな?」
(ちっ。選ばれし者の俺を君づけかよ。 いや、ここは我慢してやるか)
カズキは内心で舌打ちをしながらも、笑顔で返答する。
「はい、そうです」
カズキが返答すると、後ろでメンバーの何人かが文句を言い始める。
(煩いな、勇者がリーダーだと決まってるだろ? ゲームでも、話しでも、映画でもお決まりだ。 モブは黙ってろ。 でも、マヒルはどんどん意見を言っていいぞ!)
カズキ達の様子に国王ガリンは笑う。
「ホッホッホッ、まぁこれからメンバーとして纏まってゆくであろう。して、カズキ君。オリジン様から召喚されたとの事じゃが、使命を聞いても良いかの? 我らが望んでいた、召喚されし者達か確証が欲しくてな」
ガリンは笑顔だが、目は笑っていない事をカズキは見破った。
(創造神様に選ばれた俺達を疑うとはいい度胸だ。 いつか殺してやるよ)
内心で殺意を滾らせながらカズキは作った笑顔のまま答える。
「はっ。オリジン様より賜った使命をお伝えさせて頂きます。
1.聖王国が全ての人間の国を統一出来る様に協力する事。
2.魔物を駆逐し、聖王国の繁栄を助ける事。
3.人間の敵で有る、亜人や魔族達を滅ぼし絶滅させるか奴隷として消費させる事。以上にございます」
カズキの説明がよっぽど嬉しかったのか、王や王妃は大喜びしている。
カズキ達が創造神から聞いた説明通りなら、この聖王国は唯一の神であるオリジンを祀るオリジン教の国なのだ。
オリジン教にとって異端の神を祀る他の国を支配し、救うのは当たり前であり、正義の行いだ。
それをカズキは本気で信用し、崇拝すらしていた。 何故なら、カズキ達は創造神オリジンに直接会っているのだから。
他国で信仰されている邪神の様な神モドキでは無い、本物の神に会って使命を託されたのだ。
無垢な学生達が信じない筈が無かった。
「うむっ! 我らの祈りをオリジン様は叶えて下さったのだな。 有り難や、有り難や。では、召喚されし者達よ。 そなたらが使命を果たせるよう、最大限の援助をさせていただく。 さっそくだが、騎士団長に装備を支給させよう。 後は、騎士団長の元で修練を受けるが良い」
カズキは国王ガリンの言葉に頭を下げる。
(えっらそうに。 決めた、コイツは俺が必ず殺す。 そうだ、年は上だが美人な王妃と絶世の美女な姫は俺が貰ってやろう。 飽きるまで抱いてやる)
そんな野望を考えながらメンバー達と移動を開始していると、姫のリサがカズキ達を呼び止めた。
「お待ち下さい! 勇者様方! 今、オリジン様から御告げがございました! 今から3年後に、亜人から魔王が現れこの世界を滅びに導くだろうと!」
王の広間に動揺が広がる。
(はぁっ?! 魔王だぁ!? おかしい、オリジン様からはそんな事は聞いていない。 俺達が召喚された後に、何か有ったのか? 分からんがどうせ魔族も亜人も奴隷にするか滅ぼすんだ、関係無かろう)
カズキも動揺したが、やる事は変わらない為に直ぐに冷静さを取り戻した。 しかし、国王は酷く取り乱している。
「な?! 何じゃと!? リサ、それは真か? いや、神の声を聞く預言者の言葉に偽りが有るわけも無いか。召喚されし者達よ! 3年じゃ、3年で魔王も倒せるように強くなってくれ! 世界の運命はそなたらに掛かっておる!」
国王ガリンはカズキ達に縋るように願った。
「勿論です。 我らにお任せ下さい!」
カズキの返答にその場に居た兵士達やメイド達が歓声が上がる。
国王や王妃も満足そうに頷き、冷静さを取り戻した。
(はいはい、魔王滅ぼしたら、次はお前を殺してやるからもう黙って待ってろ)
満足そうな国王の様子にうんざりしたカズキは、今度こそ仲間達と王の広間から退出した。
(さて、面白くなって来た。 ゲームみたいな世界だとオリジン様から聞いた時にはワクワクが止まらなかったからな。 さぁ、思いっきり楽しもう。 俺達が正義だ!)
ステータス画面
名前 星空 和樹
年齢 17
職業 勇者
種族 人間
レベル 1
HP 3000/3000
FP 2000/2000
攻撃力 2500+10000
防御力 2000+10000
知力 1900+10000
速力 3000+10000
スキル 勇者
魔法 元素魔法Lv1
戦技 必中斬りLv1
状態異常 無し
加護 創造神の加護




