第54話 森狼女王フォレストウルフクイーン
クウネルがスライムを食べている間、狼達は離れた所で此方の様子を伺っていた。 まるで、化け物を見るかの様な表情で。
「何だよ、失礼な狼達だな。 いや、チャンスだな。 鑑定!」
ステータス画面
種族 フォレスト ウルフ
年齢 11
レベル 35
HP 900/1600
FP 210/500
攻撃力 880
防御力 500
知力 220
速力 600
スキル 魔物食らい. 魔物殺し. 気配察知Lv2. 連携Lv6. 生き残りし者. 逃亡者
魔法 無し
戦技 噛み付きLv4. 遠吠えLv2
状態異常 飢餓 重症
「あー、思い出した。 このデカイ狼、数ヶ月前に祖父とのスキル検証で祖父が捕獲して来たフォレストウルフじゃん。 それも、あの個体より強い……でも、何か知らんけど弱ってる」
クウネルはフォレストウルフのステータスを確認し、状態異常の飢餓に驚いた。
「何でこんなに美味しいスライム君が沢山居る森で飢餓なの? 巨木の森に出れば、マンドラゴラも沢山生えてんじゃん。 っていか……よくよく見れば、どの個体も傷だらけだね」
クウネルは異常なのは自身だという事等考える事も無く、狼達が食料豊富なこの森で飢餓になってもスライムとマンドラゴラを食さない事に首を傾げた。
そして、狼達は既に何かと戦った後なのか生傷が多く状態異常も重症になっている。
「んー、残りの2匹も似たようなステータスか……それも飢餓と重症持ち、このまま泥試合に持ち込めば勝てるな」
クウネルは勝つ算段を立てると、右腕の壊れた籠手を撫でてから外して捨てた。 狼達はクウネルが動いた事に警戒し、構える。
「ありがとう祖父。 貴方がくれた装備が無ければ、飛ばされた時もさっき襲われた時も死んでた。 貴方から貰った物、教えは忘れないよ」
記憶に穴が有りながらも、クウネルは何とか祖父の顔を思い出し感謝した。 そして、拳を握り締め狼達を睨みつける。
「戦闘では諦めた方が負けると教えてくれた! 私、諦めないよ。 噛まれても絶対に焼き殺す! むしろ、反対に私が、噛み付いてやるー!!」
クウネルが覚悟を決めて、フォレストウルフ達に近付こうとした瞬間、一際強い気配が凄まじいスピードで近づいてきた。
「グルルルルッ! アオーーーーーンッ!!」
強い気配の正体は、最悪な事にクウネルよりも巨大な狼だった。 風の様に飛び出して来た巨大な狼はクウネル牽制しながら、仲間と思しき狼達を守る様にして立ちはだかった。
そして、焼き殺された狼を見つめ低く唸る。
「お、焼き殺したフォレストウルフを見てますな。 今のうちに、かんてーい!」
ステータス画面
種族 森狼女王 フォレスト ウルフ クイーン
年齢 80
レベル 190
HP 19000/50000
FP 3600/12000
攻撃力 35000
防御力 18000
知力 10000
速力 50000
スキル 魔物食らい. 魔物殺し. 気配察知Lv3. 連携LvMax. 嗅覚LvMax. 群れを率いし王の妻. 復讐者. 逃亡者
魔法 無し
戦技 噛み付きLvMax. 遠吠えLvMax. 引っ掻きLv8
状態異常 飢餓 重症 混乱 憤怒
「ほらまたこのパターンやーん! ふざけないでよー! 何で私に厳しいかなこの世界は」
さっき決めたばかりのクウネルの覚悟は一瞬で砕け散り、フォレストウルフクイーンが仲間を殺された怒りから牙を剥き出しクウネルに襲い掛かろうとする。
「ほんとだるいわー、この無理ゲー。 まぁ、諦めませんけどね!!」




