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第36話 美味しくない魔物と実験の成果

 ―――――っていうスキルと加護が解放されて、食い殺した相手の力を奪えるようになったみたい。 だから、そのスキルの検証もしたくて森の側に連れて来てもらったんだ」


 「うぅむ、にわかには信じられんが……火を吹いたしのぅ……そうじゃ! それなら、ちと待っておれクウネル」


 トールはクウネルにそう伝えた後、魔の森へと消えて行った。


 (え? 何? もしかして、検証に付き合ってくれるの? じゃあ、美味しそうな魔物でお願いしますー!)


 それから暫くしてもトールは戻らず、暇になったクウネルは自身のステータスを確認する事にした。


 「ステータスオープン」


 ステータス画面


 名前 クウネル


 年齢 1


 職業 戦士見習い


 種族 グラトニーベビージャイアント


 レベル 6


 HP 747/750


 FP 80/170


 攻撃力 660+1000


 防御力 110


 知力 65


 速力 150


 スキル 鑑定Lv2. 暴食. 消化吸収強化. 竜鱗Lv1. 火耐性Lv1. 竜殺しLv1. 魔物食らい


 魔法 火炎Lv1


 戦技 叩き割りLv2. 槍突きLv1. 噛み付きLv1


 状態異常 火傷小


 加護 暴食の邪神の寵愛. 巨神の愛し子


 変動していないステータスを確認し、クウネルは予想通りである事に頷く。


 (うん、やっぱり倒すだけじゃダメか~。 ステータスは変動無しだね。 でもレベルの経験値は入ってるのかな? 実験したかった火炎の消費FPが分かったのが、一番の成果だね)


 クウネルは家で吐いた回数と、先程の実験で使用した火炎を計算し一回に使用するFPが幾らなのか導き出す。


 (ほーん、1回FP30も消費するのか。連発したら直ぐに枯渇しそうだな。 っていうか、そもそもFPってどうやって回復するの? 時間経過? でも、カマキリ倒してから結構経つけどまだ1も回復して無い……う~ん、これも忘れずに検証しとかなきゃ)


 クウネルが今後すべき事を整理していると、地面が揺れだしトールが戻って来た事に気付いた。


 (お? お祖父ちゃんが帰って来たね。 わーお、右手に狼っぽい魔物を掴んでいる)


 「クウネル待たせたのぅ! コヤツが中々に逃げ足が早いでな、生きたまま捕まえるのに苦労したわい」


 トールは指先で摘んた魔物をクウネルに見せた。


 「お~、やっぱり魔物を捕って来てくれたんだね。 ありがとう、お祖父ちゃん。 さてさて、どんなステータスかな。 鑑定!」


 ステータス画面


 種族 フォレストウルフ


 年齢 9


 レベル 18


 HP 60/850


 FP 0/120


 攻撃力 300


 防御力 150


 知力 90


 速力 250


 スキル 魔物食らい. 魔物殺し. 気配察知Lv1. 連携Lv1


 魔法 無し


 戦技 噛み付きLv2


 状態異常 衰弱 瀕死


 ピクピクと痙攣するフォレストウルフを見て、クウネルは苦笑いをする。


 (うん、死にかけだね。 狼の大きさは2mも無いかな? かなり苦しそうだし早く楽にしてあげよう)


 実験の為とは云え、突如巨大なトールに追い掛けられた魔物に同情を禁じ得ないクウネルは早速動き出す。


 「ありがとうお祖父ちゃん。 スキルの検証してみるね」


 「うむ。 じゃが、噛み付きで殺すだけでそのまま食べてはいかんぞ?  生肉は腹を下すでな」


 至極最もな意見だが、クウネルは不服そうにする。 それを見てトールは苦笑いするが、生肉を食うなと言うのは当たり前であり普通は食あたりをして死んでも不思議では無いのだ。


 「ん、分かった。 では、命に感謝して頂きます! 噛み付き!」


 クウネルは戦技噛み付きを使用し、思いっきり狼の首元に齧り付いた。


 「グルルッ! ガァッ!? ァ…ァ」


 狼の首を力任せにそのまま捻り、首の骨を折る。


 噛み付きのスキルのお陰か、狼の毛や皮膚を歯で貫き口の中に血と肉の味が広がった。 クウネルは期待するも、その不味さに顔を顰める。


 (うん、美味しくなーい。 飛竜だから血も肉も美味しかったのかな? 狼の肉は固いし、血も不味いよ~)


 完全に動かなくなった狼からクウネルは離れる。


 「う、うむ。 孫が魔物にかぶり付くのを見るのは中々心臓に悪いわい。 して、どうじゃクウネル。 ステータスとやらに変動は有ったのか?」


 「あ、そうだ! 確認してみるね。 ステータスオープン」


 ステータス画面


 名前 クウネル


 年齢 1


 職業 戦士見習い


 種族 グラトニーベビージャイアント


 レベル 24


 HP 1600/1600


 FP 290/290


 攻撃力 960+1000


 防御力 260


 知力 155


 速力 400


 スキル 鑑定Lv2. 暴食.  消化吸収強化. 竜鱗Lv1. 火耐性Lv1. 竜殺しLv1. 魔物食らい. 気配察知Lv1(new). 連携Lv1(new)


 魔法 火炎Lv1


 戦技 叩き割りLv2. 槍突きLv1. 噛み付きLv3(up)


 状態異常 無し


 加護 暴食の邪神の寵愛. 巨神の愛し子


 クウネルは確認したステータスを見て大喜びした。


 「すごーい! ステータスめちゃくちゃ上がってる!」


 (HPもFPも増えた上に全回復になってる! もしや、ステータスが増えるタイミングで全回復ってパターンか! なら、ピンチな時に魔物を食い殺したら回復出来るやん! 私最強じゃない? いや、まだ検証が必要か……自惚れは身を滅ぼすからね)


 自身の力に感激するも、戒めを忘れずにクウネルは気を引き締める。


 「ん、成功したよ! ステータスは軒並みさっきの狼の力を全て吸収して上がってる。 スキルも、気配察知と連携が増えた」


 「なんと! そうか、良かったのぉ。 じゃがなクウネル……さっき少し食ったじゃろ」


 トールはクウネルの成果に喜んだが、噛み付いた時に少し狼の肉を咀嚼していた事に気付いていた。


 (あちゃ~、バレてたか。 不味いのは当たり前なんだってさ、狼のお肉は煮ないと固くて食べれないらしい。 これは持って帰って、お母さんに煮込んでもらおっと)


 トールが神妙な顔で唸った後に、クウネルへと忠告した。


 「これは……そうじゃな。 クウネル、そのスキルと邪神の加護の事は他の者には絶対に話すでないぞ? 余りに強力過ぎる力は、時に他者から余計な誤解を招くでな」


 「ん、ちゃんと分かってる。 お祖父ちゃんだから話した」


 「ぐぁっはぁっはぁ! そうか、それは爺ちゃん嬉しいのぅ! 儂が言わずとも、クウネルなら大丈夫じゃな」


 (お祖父ちゃんなら話して大丈夫だと思ったけど、やっぱり結局は心配してくれる。 私は義理の息子であるお父さんとの子だから、正確には血は繋がってないのにね)


 「さぁて、クウネルや。 そろそろ家に帰るとするか?  腹が空いたと顔に書いて有るぞ?  狼は不味かったしの」


 「うん、帰ろ。 お祖父ちゃんよくわかったね~」


 クウネルはトールの肩に登り、遠くの景色を眺めながら帰路に着く。


 もう、魔の森の空に飛竜は飛んでない。 穏やかな景色に心を癒やしながらクウネルは微笑んだ。


 (むふふ、私も今日で更に強くなったし。 明日からまた訓練と勉強頑張りますかね~)


 そろそろ家に着く頃、クウネルは不思議な感覚に襲われた。


 (ん? 家の方から気配が2つ凄いスピードで近づいてくるぞ? この感覚がスキルの気配察知なのかな。 これは、馴れるのに時間かかりそうだ。 ってアレは……)


 「「クウネル! いったい何処に行ってたんだ! 」の!」


 「やっばぁっ! お父さんとお母さんがお怒りだ!」

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