第98話 友との再開
「あ~……スライム君美味しかった~」
途中、見つけたスライム達を捕食し草原を更に歩く事数十分。
進行方向から何かが接近して来るのを察知した。 地竜やシックスハンドマンティスとは違い、凄まじい速度だ。
「敵か? あれ? そういえば、何で鑑定さんは接近を教えてくれなかったんだろう?」
疑問に思っている間に、草原の奥から向かって来る姿が目視で確認できた。
「アオーーーンッ! クウネルー! 私だ、モロだーーーー!」
「おおおぉぉーー! 友よーーー!」
走って来たのはクウネルの友である、森狼王のモロだった。
「モローーー!!」
クウネルは思わず走り出した……全速力で。
クウネルが立っていた周囲の草地が吹き飛び、後方にあった森が衝撃波で消し飛んだ。
「キャインッ!? クウネル、ストップ! ストーップッ! 死ぬ、死ぬよ! クウネル! クウネルゥゥゥゥッ!?」
「も~、大げさ何だから~!」
「キャイ~ン?!」
接近するクウネルが止まろうとする勢いで、そのままモロは跳ね飛ばされ空の彼方へと吹き飛ぶ。
「あれ? モロがきゃい~んって鳴きながら飛んでいっちゃった。 やれやれ、ちょっと会わなかっただけで大げさな友だなぁ。 こんなに早く再開出来るなら、アースドラゴンのお肉少し残してあげといたら良かったかな~。 お~い! モロ~? 何処まで飛んだー?」
クウネルはモロが吹き飛んだ方向へと走っていく。
「あ、居た居た。 も~、白目剥いて泡吹く何て演技派何だから~! そんな演技しても、私には分かるんだからねー? ほいっ! 鑑定!」
ステータス画面
種族 森狼王 モロ
年齢 130
レベル 300
HP 100/240000
FP 40000/40000
攻撃力 132000
防御力 84000
知力 36000
速力 160000
スキル 魔物食らい. 魔物殺し. 殺戮者. 変身LvMax. 連携LvMax. 嗅覚LvMax. 群れを率いし王. 森狼の王. 王に到達せし者. 敗北者. 名を与えられし者
魔法 風魔法LvMax
戦技 噛み付きLvMax. 遠吠えLvMax. 引っ掻きLvMax.
状態異常 瀕死
「ぎゃぁぁぁあああ! 本当に死にかけてる! ごめんよモロー! そんなつもりじゃ無かったのよー! どうしよ、どうしよう! モロが、モロが死んじゃうよー! Hey鑑定さぁぁぁぁん!」
«――呆。 クウネル、治癒ノ葉とマンドラゴラを混ぜテ薬ヲ早く作ッて下サい»
「あぁ! そっか、流石鑑定さん! よし、早く早く、早くーー!!」
クウネルは担いでいた袋を下ろし、急いで薬を作るのであった。
◆◇◆
「ふー、何とか間に合ったー」
クウネルの手のひらの上には、薬を口に突っ込まれ何とか助かったモロが咳き込んでいた。
「ケフッケフッ! あぁ……ありがとうクウネル。 お陰でたすかった――じゃ無いよぉぉぉぉ!? 本当に死ぬかと思ったさ!」
モロは激おこぷんぷん丸だが、クウネルも負けじと逆ギレをする。
「でも、モロが私を置いて行ったからじゃん! 寂しかったんだらね?! 此処に来る途中に巨木の森でアースドラゴンには襲われるし、カマキリにも襲われるし、アースドラゴンは美味しかったし、カマキリは雑魚いし! 」
「アウンッ!? アースドラゴンに襲われたのかい!? 私の縄張りでは見掛けた事は無かった筈だが、珍しい魔物に襲われたんだね。 それと、カマキリって何だい? ふふ、まぁそれはいいや。 美味しかったなら良かったね。 後、置いて行った事はすまない。 でも、ずっと隠れ家の洞窟で待ってたんだよ? 」
痛い所を突かれたクウネルらぐうの音も出ずに素直に頭を下げる。
「いや……その、ごめんなさい。 旅に出るのに袋が欲しくて作ってたの」
袋を持ち上げると、それを見たモロは驚く。
「ガウッ! 袋ってそれかい? それは、あの飛竜の皮膚から作ったのか……凄いね、よく作れたね」
鑑定以外に褒められたクウネルはデレデレに笑い、照れた。
「え? そう? えへへ……うん、滅茶苦茶頑張った。 夕方まで掛かったんだ~。 そういえば、モロは私を迎えに来てくれたの?」
「クゥン……あ! そうだった! 死に掛けてる場合じゃ無いんだよ! 私の友の国が魔物に襲われているんだ!」
「うん、それは大変だけど……何で私を探しに?」
「ガウッ……私だけでは助けれそうにも無かったんだ。 魔物達は既に友の国を包囲していて、かなり不味い状況だ。 すぐに私とゴブリン王国に向かって欲しい!」
クウネルは徐ろに立ち上がる。
「モロの友達の王国がピンチ何だね! それに、色々やらかしてるし。 頑張って汚名返上しなければ! モロ掴まって!! 方角だけは指示してね!」
「キャインッ?! クウネル? まさか、ちょっと待ってぇぇぇえええええ!?」
モロを掴んだクウネルは全力で走り出した。
目的地で有り、モロの友達の王国を救う為に。




