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26 さぁ……帰るか……とその前に

今日も更新!

 

 5分後。レイミーとイリーナさんが戻って来た。そしてその後をトボトボと、放心したような顔をしたカイトが着いてくる。


「失礼しました……ということで明日から暫定一週間。共に張り切ってやっていきましょう」


「ええ、私も手助けしていくわ。よろしくね」


「よろしく頼む」


 そういってお互いに軽くお辞儀をする。

 一週間か……これからはしばらく、この三人といることが多くなるな……それならあまり凛の心配は要らなそうだが、俺も張り切って行こう。


 当然だ。凛のため……というかなんと言うか……とりあえずでも付いてきたんだから、横着をするつもりは無い。しっかりとハンターとしてやっていこう。……兵器を適当に召喚しつつ……

 そんな事を思い、今後の事を頭で考えてみているが……


「……上級者が初心者を教育するのは当たり前……助けて貰った借りもある……しっかり真面目に教える……上級者が初心者を……」


 ずっとテーブルの一点を見て、念仏みたいにぶつぶつ言っているカイトが凄く気になる。


「……どうしたんだよ……壊れたレコードみたいに……」


「……れこーど?それはよく分かりませんけど、ちょっと二人で説教しただけです。今回は主にイリーナさんだけでしたが……」


「私は流石に。と思ってね……久々にカイトに怒っちゃった……」


 怒っちゃったって……


「……やめて……殺さないで……」


 おい……カイトが恐ろしいことを言い出したぞ……

 イリーナさんどんな説教したんだよ……案外レイミーよりもイリーナさんの方が怖いかもしれない。

 

 するとイリーナさんがカイトの頬っぺをツンツン。と突っつくと……


「……ん?俺は何を……あ、そうだ。俺、思い直したよ……初心者を教える事は当たり前なんだ!そして助けて貰った借りもあるんだ!これからよろしくな!!」


「「は、はあ……」」


 まだ壊れたまんまな気が……


「ほら!カイトも意志が変わったみたいだし、ハンターの基礎訓練。頑張っていきましょう!」


「「お、おー……」」


 俺達、そうノリにはついて行けない派なんです。

 そして……イリーナさんキャラを少し見直さないといけないかもしれない。



*************


 

 カイトが段々普通に戻ってきて、テーブルの脇を通りすがった酒場お姉さんに声をかける。


「お姉さん。ビール一杯」


「あ、私も」


 そして、直ぐに樽をそのまま小さくしてとってを付けたようなジョッキが運ばれて来た。

 カイトはゴクゴク。イリーナさんはちょびちょび飲み始めると、凛が


「あ、あの……お酒って何歳から飲んでもいいんですか?」


「ん?……何でそんな事聞くんだ?」


 すると俺の耳元に小声で


「(異世界のこうゆうことの常識は私達のと違う事が多いから……)」「(へぇ……)」


 要は飲みたい、と……ウキウキした顔を見れば分かる。

 

「え?飲酒規制ですか?一応この街では15歳以上の方なら飲酒していい事になっていますけど。リンさん達のいた所では違かったんですか?」


「ええ……まぁ……そ、それなら私もっ!」


 やっぱりな……


「凛。その前に……」


 異世界だし、一応聞いておこう。

 注文表に書こうとしたお姉さんを止めて、質問する。


「このビールって大麦み水とか混ぜて発酵させて作ったりする奴ですか?」


「ええ、そうですけど……よく知ってますね……」


 まぁな……てことは俺達がいた世界と同じか……


「ちなみにこれはこの街の大麦を使ってこの街で作ってるんですよ」


 凛は「何を聞いてるの?」と首をかしげている。

 ……後はどんくらいの奴かだな……


「カイト。一口くれないか?」


「あ?別にいいけど……」


 一口飲んでみると……ちょっとアルコール濃度高めだな……


 え?何で分かるかって?それは……アメリカに行ったときに飲んだからだ。

 アメリカに行ったのは高校二年生の時。勿論法律違反だったけど、なんか「OkOK ダイジョブ!モンダイナイネ!」と、とある友人に言われて結構飲まされてべろんべろんに……話が逸れた。


「凛……すまないけど。酒を飲むのは20歳になってからにした方がいい……体に悪いし」


「ええ~!?だって私15歳だし大丈夫だって……」


「法律的には、だろ。アルコールは若い体には悪い。成長だって止まるぞ?」


「そ、そんあぁ……」


 カイトのを一口貰ったのは勿論味見の為ではなく、アルコール濃度を確かめるためだ。薄かったら許可してたかもしれないが、この濃度だと15歳の体には悪影響だろう。……なんで規制がこんなに緩いんだか……


「まぁ……若いうちはあまり体によくないでしょうね……僕も控えてますし」


「よしといた方がいいんじゃね?」


 レイミーとカイトもそう言う。


「むぅ~……」


 っと凛が頬っぺを膨らませて「ちょっとくらい……ダイジョブだもん……」とプンスコしている。ちょっと可愛い……

 するとイリーナさんが凛に


「ちょっと来て」


 と手招きをして、右手で壁を作ってコショコショと凛の耳元で何か話はじめる。……そして、なぜか凛の頬が段々赤くなってきている気がする。

 何を話しているんだろうか……流石に俺でも周りが騒がしくて聞こえなかった。


 話が終わったのか、また俺の隣にストン座って押し黙る。……参ったな……


「……なぁ凛……体のためだからさ……たまに、ちょっとくらいは飲ませてあげるから……」


「……いい……」


「…え?」


「やっぱり……大きくなってからにする……」


 なぜか凛の頬っぺが更に紅潮している。あれ……怒らせちゃったか? すると凛が今度は


「……べ、別に。いいもんっ!」


 そう言うととますます顔を赤くして、テーブルに顔を伏せてしまった。

 ど、どうしたんだ?

 

 俺、カイト、レイミーは困惑。イリーナさんは「ふふっ……」と笑っている。

 いったいイリーナさんは何を話したんだろうか………



***************



 カイトとイリーナさんがビールを飲み終わる頃には、更に人が増してきて酒場の前にも列ができはじめた。

 他のテーブルの盛り上がりも更にヒートアップしてきた。


「さてと……じゃあ帰るか……」


「そうだな……」


 そう言って皆それぞれ会計して、皆揃ってギルドを出た。

 日はすっかり沈んでしまって、中央広場を照らすのは月と星の明かりと。建物の窓から漏れる光だけだ。

 カイトが延びをする。


「さぁてと……風呂入ってっとっとと寝るかぁ……」


「そうですね……肌寒くなってきましたし……」


……そう言えば。異世界に来てからまだ風呂入ってないな……昨日は色々あってすっかり忘れていた。

 するとイリーナさんが


「そうだ……良かったら一緒にお風呂行かない?お話してみたいこともあるし」


「そうだな……それもいいかもな……お前も一緒に風呂屋行くか?」


「……ああそうだな…ちょうどいいし。凛も行くだろ?」


「う、うん……」


「では、決まりですね……新しい服を今持っているからそのまま行くのはどうですか?場所も分からないでしょうし、一緒に行きましょうか」


「それじゃあ、それで頼む」


「じゃあ俺達の家通り道だし、家に一旦帰って服取ったら行くか……」




******




 ギルドのすぐ脇の大通りを歩き出すと、直ぐに右に折れて少し大きな横路に入り、また少し歩くとカイト達が一つの大きな二階建て建物の前でで止まった。


 カイトがポケットから鍵を取りだし、立派な木の扉の鍵穴に挿し込む。


「え?ここがカイト達の家なの!?」「……立派……」


 なんと言うか、他の家よりもワンランク高い感じがする。柱とか装飾っぽいのもあって立派だし。


「ああ、そうだけど…」


 扉を開けて入るカイト達について入り、扉を閉める。


「「お邪魔しま~す…」」


 暗いな……すると、イリーナさんが広い玄関の棚の上にあった金色の何かを回すと……


「「おお~」」


 玄関とその先の絨毯廊下が明るくなる。光源は壁にくっついた、燭台に載ったガラスっぽい球から出ていた。

 ……スイッチがあるし、普通の電気みたいだな……どうせ魔法とかなんだろうけど。


「遠慮しないで。入って入って」


 三人に続いて、明かりのついた部屋に入った。二階まで吹き抜けになっていて天窓もある。壁には螺旋階段が張り付いていて、二階の廊下に続いている。 

 全体的に石造りで、中も外見に違わず、とってもいい感じだ。アンティークでおしゃれな家具も所々に置いてある。……なんかとっても高級そうなんだが。

 

 ハンター儲かってんだな~そう思わざるを得ない。










 

 









中途半端になりました。すいません。

明日も更新します。

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