天使と悪魔と2人の男
説明回です。頑張ってください
ガチャと扉が開いた
「落ち着いたか?」
「ああ」
「ところでムール、聞きたいことがある、お前は俺の戦った神を知っているか?」
「・・・ああ、よく知ってる」
「お前は神の味方か敵、どっちだ」
バアルは睨みつけた
「難しい質問だな。俺は立場的には神の敵だが存在的には神の味方だな」
「どういうことだ?」
「まずこの世界には3つの種族と神がいる。
人間と天使と悪魔だ。例外もいるが基本的に天使は神の味方、悪魔は敵、人間はその中間だ。俺は悪魔だから奴とは敵対している」
「なるほど。だから立場的に敵対しているということか。じゃあ存在的に味方というのはどういうことだ?」
「まあ待て。まず確認することがある。お前の認識で神は何柱だ?」
「はあ?わかるわけがないだろ。多すぎる」
「やはりなこの世界では神は1柱しかない」
「1柱しかいない?」
「ああそして世界すべてを司る万能の神だ。天使も悪魔も奴が作った」
「待て悪魔も神が作ったのか?わざわざ敵対勢力を?」
「そう。そこに、この話の本題がある」
「なぜ敵を作ったか。それは人間に支持してもらうためだ。悪魔に人間を襲わせ、それを神と天使で守る。神は人間の信仰をなくすと生きていけないからな」
「なんだよそれ!自作自演じゃないか!自分を信じてくれてる人間にそんなことするなんて!」
「しかも悪魔への恐れも神のチカラに変わる。俺たちも神の創造物だからな」
「・・・だから存在的には神の味方っていうのか?」
「ああ」
「じゃあ俺と一緒に奴を殺さないか?」
「ああ、俺も奴に大きな借りがある。俺から提案しようと思ってたところだ」
「そっか。じゃあこれからよろしくな」
「いいのか?俺が嘘をついてるかもしれないぞ?」
「その時はその時だ」
バアルは持ち前の明るい笑顔で言った
「ふん」
ムールは顔を背けた
「どうした?顔が赤いぞ?」
「なんでもない、これからよろしくな」
「ああ!」
二人は固く握手を交わした。
ムールは友達が少ないだけですよ。念のため