僕は、またもぼっちらしいです
村長さん宅にお邪魔させてもらい、ルキアを横にさせる。
顔色があまり良くない、結構無理をしてあの魔法を使ったのだろう。
ルキアの隣に座っていると、村長さんと奥さんが簡単な食事とお茶を出してくれた。
お茶は日本でいうところの煎茶のような香りの、おいしいお茶だった。
出てきた軽食もといおつまみのようなものは、炒ったクルミに塩をかけたものと、固めのパン(クラッカーに近い) の上に溶けたチーズをのっけたものが出てきた。
えぇ、大変おいしくいただきました。
食べながら、いろいろ話していると話の半ばあたりで村長さんと奥さんが僕の顔を見たとたんおろおろし始めた。
「僕の顔に何かついてますか?」
「あのっ・・・もしかして、森の民の方ですか・・・?」
奥さんが聞いてくる
「はい・・・そうですけど・・・?」
「よかった・・・。本当によかった。 ほかに、ほかに生き残りはいるのか!?」
涙をぼろぼろ流しながら村長さんが聞いてくる。
「い、いや ほかの森の民のことはわからないです。 ずっと一人だったんで。」
ここはとりあえず嘘をついておこう。 異世界人だと知られるのはまずいだろう。
「そ、そうか・・・。 悪いことを聞いてしまったな。 そうすると、あの子は精霊じゃな?」
「ええ、そうです。 あの、なぜ僕が森の民だと知って驚いたんですか? 僕ずっと一人だったんで、知らないんです。」
「そうか・・・。 つらい話を聞かせることになる。」
そして、村長さんは語りだした。