タンバ国のネットワークの秘密
ロジャー校長とアレックスが、相談していた。
ロジャー「アレックス、タンバ国のネットワークは、だれかに乗っ取られているようだ。セキュリティーに重大な問題があるらしいぞ。いったい、誰がこのネットワークを構築したんだ。」
アレックス「資料をみると、フランスの会社が工事をしたようですね。無線のネットが中心ですね。」
ロジャー「すると、そのフランスの会社が管理しているので、彼らは、なんでもできるというわけだな。」
アレックス「えーと、親会社は、どうも、中国の会社のようです。最近、買収されてしまいました。」
ロジャー「フランスの会社と中国の会社が怪しい可能性があるな。しかし、タンバ国のネットワークの国有化は難しいなあ。いずれ、対策が必要だが、当面は、ネットの監視をしよう。国家の秘密も、ほとんど筒抜けかもしれん。大統領にも報告する必要があるな。」
大統領執務室にて
アレックスが、スコットとジョンをつれて、大統領執務室に入ってきた。
ロジャー「大統領、タンバ国のインターネットには、重大な欠陥があるようです。早急にセキュリティ対策を実施する必要があります。スコットとジョンが、提案があるそうなので、話を聞いてください。」
スコット「現在、われわれの仲間の3名 バージル、ゴードン、アランが、海外研修に言っていますが、タンバ国から、怪しいアクセスがあるという報告がありました。そこで、暗号化技術の導入と、政府機関同士の専用回線の設置を提案します。すでに、技術的な問題は解決していますので、予算の認可をお願いします。」
大統領「ロジャー、君が彼らを連れてきたということは、それが必要だということだね。ならば、やるしかあるまい。認可するので、頑張ってやってくれたまえ。」
スコット、ジョン「ありがとうございます。ご期待に応えるように努力します。」
ド、ド、ドタ、ドタ。。。
「大統領、会議の途中で申し訳ありません。緊急事態が発生しています。」と、ナロハ国防大臣が駆け込んできた。
大統領「どうしましたか?」
ナロハ国防大臣「内戦状態にあったカリガラ王国に、超大国大世界国民共和国が、巡航ミサイルを30発打ち込み、カリガラ王国パニック状態になり、国王とその一族が、隣国に脱出した模様です。いままで、内戦状態だったのですが、一挙に、全面戦争になるかもしれません。」
大統領「そうか、念のため、国防体制のレベルを2つあげて、事態に備えなさい。我が国には、ジェット戦闘機のようなものがない。空からの攻撃に対して、無防備だな。ナロハ国防大臣、その対策も検討しなさい。」
ナロハ国防大臣「はい、至急対策を検討します。」と、いって、ナロハ大臣は、振り向き様に、ロジャーにウインクをした。
若いロジャーは、ナロハ大臣にウインクをされる覚えがないので、混乱した。まさか、夕食の誘いとか、夜の誘いでもあったら、どうしようかと、一瞬、頭をよぎり、思考回路の停止が発生した。
ナロハ国防大臣が退出すると、大統領が、スコットとジョンと、ネットワークの対策の説明を聞いていた。
大統領が、ロジャーに、海外に派遣した研修生は、頑張っているのかと声をかけたので、現実に引き戻されたロジャーは、「アランはマルマルに太りそうだが、バージルは、針金のように痩せそうだ」と、頓珍漢な返事をした。大統領は、「そうか」と、いって、笑ったが、バージルは、緊急に帰国させる必要がありそうだな、ぼんやり、考えた。
ロジャー「スコット、メガソフト社とバージルに、バージルのお父さんが危篤になったので、至急、帰国するように連絡しなさい。」
スコット「バージルのお父さんには、今朝合いましたが、元気でしたよ。」
ロジャー「そういうことではない。バージルを長くメガソフトにとどめておくと、病気になってしまうかもしれないので、緊急帰国させたほうがいい。そのための口実だ。なんでもいいから、はやく帰国させよう。」
スコット「そういうことですね。お任せください。でも、ロジャー、バージルのお父さんが危篤というアイデアでは、バージルをだませません。バージルのお父さんは、不死身と言われるくらい頑強ですから。とにかく、帰国するように、連絡をしますので、お任せください。」
ロジャー「そうか、今日はなんだが、頭が良く働かないようだ。後は、任せるので、うまくやってくれ。」




