6/284
お父さんの好みは、ロボットたちに、ばれている。
「おーい。冷蔵庫にビールが入ってないけど、買ってないのか?」
「僕は、ちゃんとわかっていたよ。僕に任せてくれれば、ちゃんと注文を出しておいたんだけど、お母さんは、僕を信用していないので、任せてくれないんだ。」
「ハナちゃん。君は、この家に来て、どのくらいになるのかな?」
「3年5ヶ月と3日、8時間15分38秒前」
「ふーん。結構長いんだね。いろんなことがわかったかい。」
「もちろんさ。私には、この家族が何を食べてきたのか、いろいろ見てきたからね。」
「875日前の夕食が一番楽しかったんじゃないかな。」
「お母さんが料理に失敗して、お寿司をとった日もあったけどね。たしか、467日前だったけど。」
おとうさんの好みもみんな、わかっている。
今日、の夕食はね。これだね。