ロジャー大学院に行く
「ロジャー、アルファー10の販売もいよいよ頭打ちになりました。」
「アレックス アルファ−10は、今後も、毎日10ポンドを稼ぐことは可能だろうか?」
「ロジャー、それは問題ありません。株式のあり方が大きく変更にならないかぎり、問題ありません。10年ぐらいは、稼ぎ続けるとおもいます。」
「イギリス政府が、アルファー10の違法性を検討し始めましたね。」
「アルファー10が違法なら、すべての株式取式が違法になってしまいます。もともと株取り引きはリスク覚悟なのに、99.9%の成功が信じられないのですが、それは、単に、10ポンドという少額を目的にしているにすぎないのです。アフファー10の最大の秘密は、単に、1日10ポンド以上稼がないというシステムの規律、理性というべきものです。」
「人間は、これができないのです。欲がありますからね。イギリス政府もこの欲の目で、アルファー10を見ているのです。」
「ロジャー、新しい事業を考えしょうか?Type 理論は、ディープラーニングに基づいているので、どれだけ正しいと思える情報を選別して、活用できるかにかかっています。その選別するフィルターというべきものが、Type 理論なので、それは、ロジックでもアルゴリズムでもないのです。人間の言葉を使うのなら「勘」「第六感」というべきものです。それは、データがある一定量 多分、数億個、数十億個などの一定の量を超え出さないと、生まれ出さないのです。たぶん、60億個あたりが、分岐点です。人間の細胞の数や天の川銀河の恒星の数とか、なにか、宇宙に存在する数に達しないかぎり、それは、生み出されないのです。だから、アルファー10を分析してもなにも、みつからないのです。生きている動物を、殺して、解剖してみても、その動物の臓器や骨格はわかるけど、生命の秘密を知ることができないのと同じですよ。」
「アレックス。現在の資本主義経済は、このまま成り立っていくのだろうか。確かに、社会主義経済は、さまざまな挑戦をして失敗して、現在、社会主義経済は、ほぼ消滅してしまった。残ったのは、資本主義経済だが、それでも、成功している国は、ほどんどない。ヨーロッパも、日本も、アメリカも、国家により借金が大きすぎて、経済として成り立たなくなるのも、時間の問題だ。
社会主義経済に失敗した国々が、資本主義経済に転換した国は、現在少し元気がいいようだが、それは、単純に人件費という差が生み出している儲けにすぎないのだ。」
「ロジャーどうします?」
「新しい経済理論を考えてみたいのですが、なにか、よい方法はありませんか。」
「そうですね。大学院にいくか、それとも、新興国にいって、財政、経済のスタッフになって新しい理論を実践してみるのもいいかもしれませんね。」
「アフリカの新興国をテーマに、少し研究してみます。その研究をもとに、その国のスタッフに働けるように勉強しよう。ここからだと、ケンブリッジ大学もそんなに多くないし、通学時間も、自動運転なので、往復時間も勉強できるね。」
「大学院に行きますか?応援しますよ。資金は心配しないでください。学費は十分稼げます。いや、稼ぎますどころか、ケンブリッジ大学に、ロジャー奨学金の寄付しても、大丈夫です。」
「アレックス。そこまで、しなくてもいいよ。無事卒業したら、その後、奨学金でも、考えよう。やりすぎ、目立ちすぎは、禁物だ。まずは、新経済理論を考えよう。」
「ロジャー、頑張ってください。」




