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Type A 理論を活用すると世界を制覇できる。

ロジャーが大家さんから借り受けて、株式に利用しているオンボロロボットには、名前すらない。とにかく、CPUは、まともに動いているが、それ以外の足の機能も、手の機能も失われている。手も足も、あるが現在動かないのだ。

ロジャーの部屋で、修理するということで、大家さんから借り受けているが、オンボロロボットを停止する暇もなくなってしまった。


多くのロボットは、メーカーが作成した、統一プログラムがセットされており、そのプログラムは変更することはできないように、慎重に暗号化され、他の人がいじれないようになっている。しかも、競合メーカーが、いじることができないようになっており、企業秘密になっている。


ところが、ロジャーは、まったく簡単な方法で、プログラムを組み込んでしまった。ロジャーは、論文も読めたし、そこに書かれているプログラムも理解できた。だから、そのプログラムを自分のコンピュータに移植することも可能だったはずである、しかし、ロジャーの直感は、株式にそれを使えるという直感の他に、ロボットに組み込む方法も見抜いてしまった。もしかすると、それは、ウイルスに近いような方法を連想するかもしれないが、実は、もっと、単純だったのだ。

実に単純で、ロボットの学習機能をそのまま、活用したにすぎない。このオンボロロボットに、Type A 理論を学習させる方法を発見し、覚えさせてしまったにすぎない。そして、最新情報を、どんどん吸収して、負け知らずになった。


しかし、ここで、ロボットくんたちの情報共有能力によって、この能力は、拡散することになってしまった。もちろん、多くのロボットにとって、株取引やTypeA 理論は、無用な情報なので、ほとんど、生かされることはないのだが、100万台のロボットへの共有となると、この知識に反応するロボットも、数台がいるし、また、この知識を、問題視するロボットも3台ほどいる。もちろん、ロボットメーカーの人工知能データベースにも、届くことになる。ロボットメーカーの人口知能データベースのアラームにも時々反応しているようだ。しかし、それは、まだ、世界にもなんら影響を与えていないからにすぎない。


実は、オンボロロボットの株式の勝率が、最近、0.287%ほど低下しているおり、回復しない状況になっている。もちろん、その差は、ほんのわずかで、オンボロロボットに取っても、ロジャーにとっても認識できるレベルではないが、しっかり、分析すれば、そうだというにすぎない。

この勝率の低下は、オンボロロボットの知識の共有によって、発生した事象にすぎないのだ。

このオンボロロボットと同じことを、ディープラーニングという学習からではなく、知識の共有という切り口から、オンボロロボットと同じように、株式ん参加し、かなりの確率で勝ているロボットが、フィンランドの田舎町で登場したにすぎない。しかし、その1台の登場は、オンボロロボットの勝率をほんのわずか下げた原因になったのだ。


その分、オンボロロボットは、株式の負けをフィードバックするために使用する時間が多くなり、現在は、1日あたり、25分45秒程度になっていおり、ほんの数かながら、増加傾向にある。


このオンボロロボットは、毎日25分45秒を活用して、なにかをし始めたのが、どうも問題のようだ。なぜ勝てないのか、オンボロロボットは、自問し続けているようだった。


そして、これほどまでに、ロジャーに恩恵をもたらしたオンボロロボットは、相変わらずロジャーにオンボロロボットと呼ばれ、名前もつけてもらえず、ロボット権もなく、手足の修理の見込みはまったくたっていなかった。もしかすると、ロジャーが、オンボロロボットを捨ててしまう可能性もだんだん高まっているようにみえる。


オンボロロボットのディープラーニング 勝ちための方程式のような TypeA,B,C,Dの発展は、まさに、国家の支配の研究、企業の支配の研究、究極の世界制覇理論であったのだ。ロジャーは、そのことよりも、株式の可能性として、活用したにすぎないが、それは、秦の始皇帝、ナポレオン、シーザー、アレクサンダー大王、釈迦やイエス、多くの宗教家、哲学者、IBM,マイクロソフト、Appleなどのすべての経験を分析した、世界最強のソフトでもあったのだ。

将棋や碁で、コンピュータの方が、人間より強くなってしまったように、世界を支配し、管理する最強のロボットに、このオンボロロボットがなってしまった可能性がそこにはあるらしいのだ。

しかし、このオンボロロボットは、歩くことも、手も動かない、単に、機械の塊のようで、一日中、株式取引するだけのロボットにみえていた。

だが、世界中に散らばる同胞100万台の序列を調査しているのもたしかのようだ。


このオンボロロボットには、ロボット権もなく、名前すらない。ロジャーも大家さんから捨てる寸前のものを、修理してあげるという名目で借りうけているにすぎない。

大家さんは、捨てる準備をして、ロボットメーカーに廃棄届けをして、保守契約もやめてしまったのだ、

その意味では、ロボットメーカーの人工知能データベースから、このロボットの存在は抹消されているのだ。


このオンボロロボットは、ロボット世界から戸籍も、名前も失われ、ロジャーの株式専用ロボットして、密かに行きながられている存在にすぎないのだ。


まさか、Type A理論で、世界を制覇しようというロボットがいるとは、誰も気がつかないのだった。




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