エピソード 空を飛ぶ自動車 車の空き空間をヘリウムで満たす。
ルル電気自動車のラウンジで、ゴードンとアランは、缶コーヒーを飲みながら、燃料のいらない自動車の状況を聞いていた。
アラン「どうだい、燃料をまったく必要としない自動車の状況は?」
ゴードン「まあ、なんとか、外部から燃料をしないで、通勤しているさ。まあ、最近は天気もいいし、そこそこ風もあるからなあ。」
アラン「すると、販売は可能か?」
ゴードン「まあ、焦るな。もう少し、様子をみよう。」
アラン「テスト用に、10台ぐらい試作車を作って、興味のある社員に使わせてみようか。」
ゴードン「そうだな。実証試験は必要だ。弱点もでてくるかもしれないしな。」
アラン「じゃあ、試作車をつくらせよう。海洋すべき点があれば、言ってくれ。」
ゴードン「あのさあ。試作車は、5台ぐらいしてさあ。空飛ぶ自動車を作ってみないか?」
アラン「空飛ぶ?空飛ぶ?空飛ぶ、飛行機。」
ゴードン「落ち着け。空飛ぶ自動車。わかるか? 空飛ぶ自動車だあ。」
アラン「いっておくが、ここは、自動車会社だぞ。」
ゴードン「だから、空飛ぶ自動車と言っている。空飛ぶ飛行機とは言っていない。」
アラン「いったい、どうやって、作るんだ?」
ゴードン「この試作車は、水から水素を作っているんだぞ。水素は、空気より断然かるい。車のトランクや助手席、後部座席を水素で満たしてみろ。自動車は浮くぞ。そうすれば、プロペラをつければ、空をととべるんじゃないか。小型風力発電用のプロペアもあるし。」
アラン「水素で、車の隙間を埋めてしまえば、その浮力で浮くというわけかあ。そんなにうまくいくか?それに問題がある。水素は、爆発性がある、危険だあ。」
ゴードン「まあなあ。水素では、許可おりないかもしれない。そこは、ヘリウムで妥協しよう。ヘリウムのボンベを積もう。そのボンベから、自動車内の隙間 つまり、トランクや後部打席などだあ。車体は、できるだけ軽くする必要があるなあ。車体は、カーボン、プラスチックで作ろう。翼も必要だが、その翼の中にもヘリウムを入れよう。今の試作車より、一回り大きい方が、浮力が大きくなるかもかもしれないなあ。」
アラン「推進力は、どうする?」
ゴードン「小型風力発電機のプロペラを活用しよう。幸い、この自動車は、水の電気分解して、燃料にしているので、重いバッテリーを積んでいないので、なんとかなるだろう。」
アラン「飛行中は、電気で駆動するのは、頼りないなあ。ここは、推進用小型水素エンジンを使った方がいいんじゃないか?」
ゴードン「そうだな。ここは、水素エンジンかな。水素の生成が間に合うかな。」
アラン「まずは、翼にも、太陽電池を張るか。」
テスト飛行の日
アラン「なんだか、ずんぐり、むっくりな自動車だなあ。もっと、スマートにした方がいいんじゃないか?」
ゴードン「まずは、飛ぶことが優先なんだ。このずんぐり、むっくりには、ヘリウムバルーンが入っている。今回は、運転席にしか、人は乗れない。助手席、後部座席、トランク、翼の中に、ヘリウムバルーンが仕込んである。あと、隙間という隙間にヘリウムバルーンを仕込んである。」
ゴードン「スタートするぞ。残念ながら、アランは乗せてあげられない。下で見ていてくれ。」
飛行モードにすると、翼が開き、自動車の中のバルーンが、どんどん大きくなっていく。
十分大きくなったところで、自動車は地上を走りながら、速度を上げていくと、自動車はふわりと地上を離れた。
自動車の四隅のプロペラは、前方の2つは、下向きに空気を送り出し、車体を持ち上げる補助として、後ろの2つは、自動車の推力になった。
アランが、地上で、飛び跳ねていた。飛んだ、飛んだといいながら、飛び跳ねていた。
10分ほど、上空を飛んでから、自動車は降りてきた。そして、ヘリウムバルーンのヘリウムをボンベの中に回収していた。
ゴードンは、水素の消費量などを確認している。どのくらい飛べるか、データを集めなければならない。
自動車だ。片道10㎞ていど飛べれば、実用的かもしれない。




