イスラエルのTEI社の会議室にて
社長「7Gシステムの進捗状況はどうだね。」
技師A「タンバ国は、前向きに検討しています。たぶん、建設できると思いますが、すこし、問題が。」
社長「問題?なにか、問題があるのかね?」
技師A「7Gの問題は、通信速度が非常に速くなるのはいいのだが、その分、通信カバー範囲が小さくなる。すると、たくさん設置しなくてはならなくなる。すると、設置費用が多くなってしまうのが、問題だ。」
社長「いいじゃないか。たくさん作れば。」
技師A「7Gでは、給電も兼ねているのが、問題なんです。ニコラ式無線給電をする必要があります。」
社長「困ったときは、どうすればいいか、わかっているな?」
技師A「タンバ国にいって、説明してこいですよね。タンバ国に説明しにいけば、道が開かれるですね。」
社長「そうだ。じゃ、行け!!!」
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技師A「おい。ちゃんと、瞑想訓練をしたか?じゃ。いくぞ。なにがあってもあわてるんじゃないぞ。こちらが、説明しないことを知っているからといって、不安になるんじゃない。タンバ国は不思議な国なんだから、この打ち合わせは、会議じゃない。ミステリーツアーだ。異次元旅行だ。夢の中に潜り込んだと思っていくんだぞ。」
技師B「大袈裟だなぁ。そんなに脅かさなくてもいいいじゃないですか。」
技師A「お前はまだ、行ったことないからいっているんだ。あいつらは、小学校とか中学校もでていないようなものだが。」
技師B「あの僕は、コンピュータ学の博士を取得していますよ。」
技師A「TEI社が、今日、ハイッテイル社やメガソフトから、睨まれているのは、タンバ国の研修生が、思い付いた3次元CPUを構想したところから始まるんだぞ。」
技師B「あれは、TEI社のオリジナルとお聞きしましたけど。」
技師A「公式には、そうなっているが、本当は、タンバ国の研修生が、考えたアイディアを実現したものなんだ。」
技師B「で、今回のミステリーツアーはなんですか?」
技師A「スマホ、タブレットの無給電システムの技術開発だ。お前の腕時計をみてみろ。電気式腕時計なのに、電池交換を必要としない。なぜだ?」
技師B「腕時計に超小型太陽電池が組み込まれているので、半永久的に、利用可能です。」
技師A「だろ。じゃ。それと同じことが、スマホやタブレットで、実現できないのはなぜだ。」
技師B「必要とする電気量が、腕時計の何万倍、何十万倍と大きいから、小さな太陽光発電では、間に合いません。」
技師A「そうだ。だから、無線給電をさせる方法を考えているんじゃないか。」
技師B「無線給電の問題点は、距離が重要ですね。クーロンの法則に従い、エネルギーは、距離の2条に反比例して、減衰してしまう。近い距離なら有効だが、すこし、距離が離れただけで、エネルギー減衰が大きすぎます。」
技師A「それは、わかっている。だから、困っているんだろ。我々は、頭がよすぎるのだ。教育も小さいうちにたくさんされて、お前は、大学で、電子工学を学んだ。そのお前の頭では、教育、学問の世界に閉じ込められているんだ。ところが、タンバ国の人間は、教育、学問の呪いがない。」
技師B「教育、学問の呪い? 聞いたことがありません。」
技師A「私たちは、地球という重力のある世界にいる。この重力にあたるのが、教育、学問なのだ。しかし、タンバ国の人は、ろくな教育、学問がないから、発想がまるで、無重力状態で自由なのだ。」
技師B「そうなんですか?」
技師A「たぶんな。いろいろ考えてみたんだが、そんな思いに至った。しかし、本当に、そうなのかというと、よくわからない。そうかもしれないし、そうでないかもしれない。とにかく、不思議な国なんだ。」




