大アフリカ大ネットワーク給電システム アフリカ7G構想
大統領執務室にて
バージル保安部長「ロハハ大統領、安全で高速な新しいネットワークシステム タンバ7Gを導入したいのですが。」
ロハハ「大統領、なんだね。タンバ7Gというのは。」
バージル「タンバ7Gは、いままでのネットワークの約1000倍速く、なお、安全性の高いネットワークです。」
ロハハ「それは、すばらしいが、導入コストや機器は、どうするのかね。」
バージル「実は、イスラエルのTEI社が開発したものですが、テストとPRを兼ねて、タンバ国に実験したいということなんです。設置費用は、無料です。」
ロハハ「おいおい、そんなうまい話は、あやしいじゃないか?」
バージル「あやしい気もしましたが、特に問題はなさそうです。」
ロジャー財務大臣「バージルの危険感知超能力が、問題なさそうというのなら、大丈夫かもしれないな。」
ナロハ国防大臣「確かに、バージルの危険感知超能力は、世界一だ。いや、宇宙一かもしれん。」
バージル「おほめいただき、光栄です。では、導入を進めますか?」
シャロン「あのー。よろしいでしょうか?」
ロハハ「なんだね」
シャロン「タンバ7Gは、まだ、実験段階で、どの国も、本格的な導入はされていません。」
ロハハ「それはわかっている。なにか、技術的な問題でもあるのか。鳥が空を飛べなくなるとか、飛行機や人口衛星が動作不能になるとか?」
シャロン「本格的な運用はまだ、されていませんので、なんとも、言えません。もしかすると、最初に、影響を受けるのは、人間ではなく、私たちロボットなのかもしれません。」
ロハハ「ロボットへの影響が心配なのかね?」
シャロン「いえ、技術的な問題は、技術で考えればいいのですが、問題は、政治的な問題です。」
ロハハ「政治的な問題とは。」
シャロン「世界のネットワークの主流は5Gです。4Gから5Gに変化したとき、アメリカや西欧諸国が一歩で遅れ、中国に先行され、大騒ぎになりました。それが、6Gを飛び越えて、7Gを国家的な規模で行うとなれば、世界中の通信会社が黙っているわけはありません。しかも、世界的に憎まれっ子のイスラエルとアフリカの小国タンバ国ですよ。アメリカやイギリスに睨まれたら生きて行けなくなるかもしれません。」
サユリ「そうだわ。タンバ国一国でやるのは危険だわ。せめて、大トンド国を巻き込みましょう。そして、大トンド国のトーゴ大統領に、大アフリカネットワーク構想を打ち上げてもらいましょう。どうせ、まだ、無線LAN設備や携帯電話が普及していない国もたくさんあるのだから、いまさら、アメリカやヨーロッパのお古の機械やスマホを貰っても、アフリカの未来はありません。ですから、ここで、一挙に、タンバ7Gを入れてしまうのはいいかもしれません。」
マリー「それなら、タンバ7Gという名称はいけませんね。アフリカ7Gとすべきだわ。イスラエルは、アフリカ大陸の一部と考えていいかもしれません。まあ。モーゼが渡った紅海がありますが、昔の人が歩いて渡れたのですから、あまり、気にする事もないでしょう。イスラエルは、アフリカの一部です。」
シャロン「まあ、イスラエルがアフリカの一部かどうかはさておいて、大トンド国のトーゴ大統領と大アフリカネットワーク構想を話してみてはいかなでしょうか?」
バージル「詳しい構想は、まだ、お話していなかったのですが、タンバ7G、いえ、アフリカ7Gというべきでしょうか。この画期的なシステムは、通信と給電を同時に行うというものなのです。スマホの充電はいらなくなるのです。つねに充電されます。そのためには、少し高出力の100mから200mという高いタワーを設置します。タンバ国では、5本か6本程度で十分かもしれません。アフリカ全土になると、数万本程度必要になるかもしれません。」
ロハハ「大丈夫かね。そんな高出力の電波等を建てて。」
ロジャー「もしかして、それは、エジソンをライバル関係にあったニコラが発想した送電、通信網アイデアを実現するということかな?」
バージル「イスラエルのTEI社が、ニコラの発想を実現しようとしているのかは、不明ですが、もしかすると、そうなのかもしれません。」




