大統領執務室にて ロバートの秘密
大統領執務室して
「今日、ここに集まってもらったのは、バージル保安部長から、緊急の報告がある。」
ナロハ国防大臣「バージル君、どうした。また、バッタが大発生したかね。」
バージル「バッタは、少し、落ち着いています。穀物の再生産に取り込んでいるとことです。実は、元大統領一派が、隣国、トンド国に逃げ込んで、その後、消息が、途絶えていました。最近、トンド国で、バッタの被害を免れたロバートという農家が、非常に、大成功しているとニュースを見ました。驚いたことに、元大統領に顔つき、喋り方が、よく似ているので、奇妙な感じがしたのです。そこで、ロバートという農家の経歴を調べて見ました。」
ナロハ国防大臣「ほう、元大統領が、そのロバートとかいう農家によく似ているとか。」
バージル「では、トンド国のロバートのニュース映像を流します。ほら、よく似ているでしょう。」
ナロハ国防大臣「確かに、顔つき、喋り方は、似ているような気がするが、雰囲気が全然違う気がするなあ。以前は、怒鳴って、威張って、ピリピリして、人をいつも疑うようなやつだったが、このロバートというのは、普通のおじさん、農家のおじさんに見えるぞ。他人の空似では無いかね。」
バージル「実は、私は、あまり、元大統領のことを知らないのです。当時は子供でしたし、この国では、テレビや新聞も整備されていませんでしたから。実は、私の部下が、この映像を見て、ドキッとしたというのです。彼がいうには、これは、元大統領に違いない。癖や喋り方が、よく似ている、絶対に、元大統領だといって、震えだすんで。これは、ただ事ではないなと思って、報告に上がりました。」
ナロハ国防大臣「確かに、元大統領だと言えば、そうかもしれないが、違うと言えば、違うような。みなさん、どう思います。」
ロハハ大統領「そうですね、似ているような、似ていないような。これは、テレビの映像ですからね。現実にあって見ないとわかりませんね。私が会っても、元大統領のことはあまりよく知りませんから、なんとも言えないかもしれませんが。 シャロン君。ロバートについて、何か、情報はありますか?」
シャロン「ロバートに関しては、大トンド国の農地開拓分譲に申請して、農業を始めたところ、大規模ビニールハウスが、バッタの被害を免れて、相当の利益を上げたようです。今後、さらに拡大するつもりで、ルル電気自動車に農業用耕運機などを、発注しているというニュースがあります。ルル電気自動車には、大トンド国のバッタ退治に貢献したので、大トンド国大統領より感謝状とともに、ロバートの農業用機械についても、開発してくれるように、メッセージが添えてあったそうです。大トンド国も、ロバート式農業を広めて、生産拡大を図りたいようですね。」
ロハハ大統領「そうか、ロバートは、農業として成功しているんだな。真面目にやっているようで良かったではないか。バージル保安部長。特に、心配はなさそうだが。」
バージル保安部長「もし、ロバートは、元大統領だったら、どうしますか。相当の資金を持っていますよ。」
ナロハ国防大臣「まあ、ロバートの過去には、明確のことはわからないが、農家としては、真面目にやっているようだ。何か、不穏が動きがないか、チェックしておこう。ルル電気自動車が、兵器や武器を作っていることはないかと思うが、農業機械に化けた戦車や大砲だったら困るかなな。」
バージル保安部長「ルル電気自動車が作ったバッタ攻撃自動車の大群が、タンバ国に攻め込んできたら、防げますか?」
ナロハ国防大臣「我々に、小石の嵐をぶつけようというわけだな。これは手強いぞ。タンバ国国防軍も負けてしまうかもしれないな。」
ロハハ大統領「タンバ国国防軍は、そんなに弱いんですか。」
ナロハ国防大臣「まあ、バッタよりは強いのは確かですが、小石が雨あられのように降ってきたら、誰だって、戦う気を失いますからね。」
ロハハ大統領「まさか、大トンド国から、せめてくることはないと思いますが、情報だけは、ちゃんと抑えておいてください。特に、ルル電気自動車がどんな機械を開発して納品するか注意しておいてくださいね。兵器に転用できそうなものは、よくチェックしてくださいね。」




