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ロバート農場の機械化

「おい、アラン。今度は、大トンド国のロバート農場というところから、農業機械の注文がきたぞ。どうする?」

「どうするって。来るものは、拒まずだ。注文が来た以上、全力で考えるしかない。」

「おい、大トンド国の大統領の推薦状もついているぞ。なになに、バッタ攻撃用自動車、ならびに、数々の攻撃機の作成に感謝します。つきましては、その技術をいかして、大トンド国のロバート農場の機械化にもご協力くださいだと。大統領の推薦文つきとは、恐れ入ったね。誰なんだ。このロバートというやつは。」

「ネットで調べても特に経歴は不明だな。大トンド国の新規農地開墾に参入して、大成功したようだ。今回のバッタの襲撃で、野外の畑では、大損害も出しているが、大規模ハウス栽培も手掛けていたので、相当の儲けを出したようだな。今後のバッタ対策も含めて、さらに、規模を拡大したいようだ。」

「バッタのお陰で、相当儲けた訳だな。」

「それに、大トンド国では、バッタ被害が出た農場に、バッタの被害の補償も出すと言っているので、この規模からすると、相当の補償も出そうだな。」

「それで、それらの資金を使って、この際、農業の機械化をやろうという魂胆だな。」

「チャンスを逃さないというタイプだな。さて、どうするかな?」

「自動運転で、24時間365日、動くようにするか?」

「作物をつくる前なら、どんどん耕せばいいから、24時間365日耕せるけど、作物を植えたら、人間のが制御しないと難しいかな。」

「すると、自動運転と手動運転の両方ができないと無理だな。」

「何種類の機械をつくればいいんだろう。」

「そうだな。いくつかデザインサンプルと動作シミュレーションビデオを作って、評価してもらう。そうしたら、10分の1モデルを作成して、問題がないようなら、実機の作成だな。たぶん、が成功したら、他の農場でも、必要になるので、量産化する必要があるな。パワーがいるので、電気では難しいな。やはり、ここは、ディーゼルエンジンしかないか。」

「まあ、仕方のないところだな。」

「農場全体を建物のなかにいれて、しまって、オール電化農場というものあるかもしれないが、ロバート農場は、とてつもなく、広大だな。パワーと持続力が必要だから。」

「ロバート農場の全体の図面と耕作内容だ。自動化できそうなところは、どの辺かな?」

「なかなか、平らでよい農地ではないか。大規模農場もできそうだ。」


「すべての農場をハウス栽培にする訳にはいかないから、日除けや太陽光発電と組み合わせた野外農場も確保しよう。タンバ国もそうだが、大トンド国も、乾期は暑すぎるのだから、涼しい環境ができれば、収穫も倍増するぞ。」

「日除けねぇ。なにか、よい方法はあるか、日差しの厳しいときだけ、日陰ができる便利なものはないか?」

「樹木だと、夏は葉っぱが繁って、冬は、葉っぱが落ちるので、いいんだが。」

「それは、どこの話だ。ここは、アフリカのタンバ国と大トンド国なんだぞ。樹木の葉っぱが落ちるのは、一番暑い乾期の時なんだぞ。」

「そうだよね。一番暑いときこそ、問題なんだよね。」

「なにか、よいアイデアはないのか?」

「あると言えば、あるような、無いと言えば、無いような。」

「それじゃ、仏教の禅問答じゃないか。色即是空、空即是色だ。」

「あんた、クリスチャンじゃなかったの?」

「僕は立派なクリスチャンだけど、大学で、哲学や世界の宗教について勉強したのさ。」

「それは、すごいね。すばらしい。」

「ところでなにか、よいアイデアはないかな。」

「ジャジャジャーン。なろうマジックの登場です。なろう世界では、現実社会ではあまり実現しにくいことが、実現するらしいんだ。」

「なんだそれ?」

「例えばスターリングエンジンとかさ、摩擦発電とか、現実社会では、あまり見ない技術が、なろう世界では、実現できちゃうんだな。」

「で、今回はなにを登場させるんだ。」

「では、発表します。シェルピンスキー四面体による日除けです。」

「なんだか、えらく、複雑じゃないか。いったい、どのようにつくるんだ。」

「まあ、そこは、なろうマジックでやりましょう。チチンプイプイ。」

「ジャジャジャーン。3Dプリンターです。まあ、模型の試作品を作ってから、考え

ましょう。」

「まあな。その間に、農機具機械のいくつかのタイプが必要だな。ジャガイモ、玉ねぎ、いね、麦、とうもろこし、キャベツに、レタスに、トマトなど、いろいろな植物に対応しないとな。」

「もし、これに成功したら、アフリカ中の農業をわれらが支えることになるかもね。」


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