タンバ国のバッタ迎撃大作戦 検討会議
大統領執務室にて
「どうした、マリー君」
「あのー。成功するかどうかはわかりませんが、レザービームで撃ち落とすのは、どうでしょうか?」
「でも、そんな急に、レーザービームをたくさん用意することはできないだろう。ナロハ国防大臣、我が国の、レーザー兵器はありますか?」
「タンバ国の軍隊に、そんなものはありません。周辺の国々にもないでしょう。あるとすれば、アメリカ、ロシア、中国、イスラエルぐらいかもしれません。それに、急に、貸してくれないでしょう。」
「どうした、マリー君」
「では、照明用LED の電圧を高くして、レーザービームをだすことはできませんか?」
「電圧をあげたぐらいで、バッタを殺せるほどのエネルギーを出せるとはおもえないが。」
「でも、羽だけにもダメージをあたえることができれば、かれらの移動速度を食い止めることができるかもしれません。」
「羽だけでもダメージを与えるだけでも、効果的か?」
「建物ついてるLED照明を、砂漠にならべて、空に向けて照射すれば、バッタの羽にダメージをあたえることはできないだろうか?」
「バッタの羽は、高速に羽ばたいているので、弱いレーザービームで、羽にダメージを与えることができないだろう。それだったら、太陽光でも、バッタはダメージをうけているはずだが、そうは、なっていない。」
「私、いいアイデアを思いつきました。」
「シャロン君、なにか、よい方法を思いつきましたか?」
「軍隊には、火炎放射機がありますよね。それで、バッタを焼き尽くしましょう。」
「でも、それじゃ、やっつられる範囲が狭すぎます。」
「では、ガソリンを霧状にして、吹き出して、火をつけましょう。」
「でも、ガソリンを吹き出すのは、危険すぎます。自殺行為ですわ。無理ですよ、シャロンくん」
「では、小麦粉を撒きましょう。」
「なにを言っているんですか。これから食料危機になるというのに、小麦粉をまき散らすなんて、バッタを勇気づけるだけではないですか?」
「でも、炭塵爆発といって、小麦粉を、一定密度になるようにまけば、爆弾になりますよ。」
「それは、ある程度の閉じられた空間があれば、いいのですが。たとえば、トンネルや部屋の中に、バッタを取り込めれば、その中でガソリンを爆発させたりや火炎放射機で、焼き切ることはできるかもしれませんが、トンネルや部屋をつくる時間がありません。」
「簡単で、効果的で、安価な方法が必要だ。」
「どうした。サユリくん。あのー。タンバ国の砂漠の真ん中に、太陽熱発電所がありますよね。太陽熱をつかうことはできませんか?」
「たしかに、太陽熱発電所はあるが、それで、どうやって、バッタをやっつけるのかね」
「あの発電所には、数千枚の鏡があるので、あれを、バッタのいる方向にむけて、バッタをやっつけることはできませんか?緊急事態なのだから、活用しましょう。」
「アレックス 数千枚の鏡を活用して、バッタをやっつけることはできますか?」
「サユリくん。面白いところに着目しましたね。鏡、稼働範囲が限られているので、うまく、バッタの行く場所が、反射光のあたるところ通過したら、やっつけましょう。至急、鏡の向きを計算するように指示を出しましょう。天気とバッタの移動時間が合えば、すこし、効果的かもしれません。」
「あのー、効果はあまりないかもしれませんが。」
「どうした、シャロンくん」
「電気自動車 Hoo-boo を道路に一列にならべましょう。その間にネットを張って、バッタを捕まえましょう。問題は、よいネットがあればいいのですが?」
「ゴルフ練習場にあるような網があるといいのですが。」
「あの網を10mづつ、Hoo-boo に引っ掛けて、道路に並べるのです。バッタは、とても高く空も飛ぶので、一網打尽にすることは出来ないのですが、10%程度は捕まえられるかもしれません。」
「そうか、網製造工場に、あるだけの網を手配して、ルル電気自動車に連絡して、長い網を、道路に広げられるように、Hoo-booを制御してもらってくれ。」
「とにかく、できそうなことは全部やってみましょう。全滅させることはできないと思うけど、少しもで、撃退しましょう。タンバ国は、バッタごときに、打ちのめされるような国ではありません。可能な限り、撃退しましょう。」
「バッタの死骸は、砂漠に埋めて、砂漠を肥やしして緑地にしてやりましょう。」




