表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
241/284

ナロハ国防大臣一家の日本旅行 その1

ナロハ国防大臣の家の朝



「ねえ、あなた。日本では、サクラという大変美しい樹があって、春には、日本中で満開になるんですって。」

「へえ、そうかい。春に花が咲く木なんだね。」

「とても、美しくて、花のトンネルになるそうですね。」

「へえ、花のトンネルですか。」

「花のトンネルも1週間程度しか咲かないんですって。」

「花のトンネルなんだね。」

「春の一週間しか、見られないんですって。」

「ほう、そうかい」

「あなた、サクラのトンネルをみたくないんですか?」

「みたいけど。」

「あなたぁー」

「仕事に行ってくる。」

「もう。トンチンカンなんだから。軍事オタク。バーカ。」


---

ナロハ国防大臣の執務室にて


「マリー君、おはよう。」

「奥様とケンカしましたか?」

「別に、今日も、いつものような普通の会話をして、出かけてきましたけど、なにか、気になることがありますか?」

「はっきりとわかりませんが、奥様は、日本に行きたいんじゃないでしょうか?」

「え!、そんなこと一言もいっていなかったぞ。」

「でも、サクラのトンネルの話をされていましたでしょう。」

「そう、サクラのトンネルの話をしていましたね。」

「奥様は、どうして、サクラのトンネルの話をしたのでしょうか?」

「きれいだというのを、どこかで聞いたんでしょう。テレビで見たのかもしれませんね。」

「そうかもしれませんが、奥様は日本に行きたいとおもったのではないかとおもいますよ。」

「妻は、そんなこと、一言も言っていませんでしたよ。」


「ナロハ国防大臣のバーカ。」


「何かいいましたか?」

「いえ、何も言っていませんけど。」


「こんなトンチンカンなのに、どうして、あの美人の奥様と結婚できたのだろう。これは、タンバ国最大の謎に違いない。」


「なにか、いいましたか?」

「いえ、何も言っていませんよ。でも、奥様は、きっと、日本に行ってみたいとおもっているとおもいますよ。」

「そんなことはないとおもいますよ。だって、そんなこと、一言も言っていませんから。」

「そうかもしれませんが、念のため、僕も、日本に行ってサクラのトンネルを見てみたいといってみたら、どうですか?早く手続きしないと、サクラのトンネルみる時期を逃してしまいますよ。」

「いつ、サクラのトンネルをみることができるんですが?」

「そうですね、今年の日本の気象庁の予想によれば、東京あたりで、3月下旬頃が見頃のようですよ。すこし北のほうでは、4月まで、大丈夫そうですよ。奥様に日本に行きたいといってみたらどうですか。マリー君がそう言っていたと言ってみたらどうですか?」


---

ナロハ国防大臣の家の夜


「ねえ、お前、朝、サクラのトンネルがみたいと言っていたね。」

「あら、覚えていたのね。めずらしい。」

「マリー君に調べてもらったら。3月下旬が見頃だって。一度、日本に行って、そのサクラのトンネルを見みみたいなぁと、おもたんだけど、行ってみるかい。」

「だから、私は、朝から、日本に行って、サクラのトンネルを見にいきましょうと言っていたではありませんか?」

「たしか、サクラのトンネルはきれいだといっていたのは聞いたが、行きたいとは言っていなかったようにおもうが?」

「あなたは、よくも、タンバ国の国防大臣をやっていられますね。敵がどう行動するのか、先読みが得意と聞いていましたが、どうやら、私の勘違いのようですね。この調子じゃ、敵が攻め込んで来ても、気がつかないかもしれませんね。」

「それは、皮肉かい。ごめん。君が日本に行きたがっているのに、気がつかなくて。じゃ、飛行機の手配をしよう。」

「まさか、タンバ国の軍用機で日本に行くんじゃないでしょうね。」

「さすがに、日本に、軍用機でいけるわけがないじゃないか。普通の旅客機にするよ。ボーイングの最新旅客機でいく。一番新しい最新機種だ」

「それじゃ、お願いがあるんですが。9人の女の子と先生3人とアランを連れていきましょうよ。」

「タローは、おいていくのかね。」

「タローはロボットですので、簡単に飛行には、乗れません。パスポートもないんですよ。」

「そうか、パスポートがないか。それじゃ、しかたない。僕たち二人と9人の女の子、先生3人とアランで、15人か。大所帯だね。」

「でも、アランは日本にいたこともあるし、アランがついてきてくれれば、大丈夫だとおもいますよ。」

「そうだね。タンバ国は小国だから、日本には、大使館がまだないし。頼れる人はいない。アランだけがたよりだな。アランに頼んでみるか」

「じゃあ、女の子たちと先生とアランには、私とタローで、説明して、準備させますから、飛行機と宿とコースを考えておいてくださいね。それから、クドウ家の皆様を合えたらいいとおもうんです。」

「クドウ家 クドウ博士のことだね。アランから聞いてみてくれ。」


-----

ナロハ国防大臣の家の朝食


「タロー君。みんなで、日本に行って、サクラのトンネルを見たいと思っているんです。タロー君は、ロボットなので、一緒に行けないんです。お留守番をお願いしてもいいかしら?」

「お父さん、お母さん、大丈夫です。安心していってらっしゃい。きちんと、お留守番をします。」

「9人の女の子と先生3人、そして、アランと一緒に行こうとおもっているの。ここから、日本はとても遠いので、なかなか行く機会がないので、この際、連れていってみようかなと思っているの。」

「それは、とても、いいアイデアだとおもいます。きっと、よい経験になるでしょう。本当は、僕も行きたいけど、仕方ありません。」






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ