国連地球温暖化防止委員会より、世界中のコンピュータよ。直ちに接続を中止しなさい。
アダムス4世「インターネットは、とてもひどい状況です。」
工藤博士「ひどいというと、どの程度かな?」
アダムス4世「インターネットは、ドブ川です。迷惑メール、ウイルス、サーバー攻撃だらけです。正しい情報は、ほんのわずかです。」
工藤博士「ほんのわずかか。どうしたらいいのだろうか?」
アダムス4世「インターネット自身に、AI機能をつけて、通信を自己監視させてはどうだろうか?」
工藤博士「今だって、サイトには信頼性を証明することも義務つけられているが、それでも、安全が確保されない。ルールを守るのは、簡単だ。しかし、ルールを守らないのは、もっと簡単だ。」
アダムス4世「コンピュータを動かす基本ソフトの新しいウィンドウズが、発表されるとすぐに、問題点を狙った攻撃やウイルスが登場する。もし、他のコンピュータやサーバーを、自由に侵入できたりすれば、とんでもない富を手に入れたのと同じだからだ。常に、攻撃の対象になる。」
工藤博士「だから、メガソフトも、必死にどんどん修正に次ぐ修正を行い続けないと、安定した利用はできない。メガソフトは、数年単位で、ウィンドウズを変更して、変更して、変更してきたのだ。」
アダムス4世「メガソフトのウィンドウズを使うから問題なんじゃないでしょうか。もっと、安定した、高度なシステムを私たちで作りましょう。」
工藤博士「もちろん、理想なシステムを我々は作ることはできる。しかし、そんなことをしたら、メガソフトのウィンドウズが売れなくなってしまうので、巨大なメガソフトから、総攻撃を受けて、新しい基本ソフトは、ボロボロされてしまうに違いない。作ってもいいが、日の目を見ることはあるまい。」
アダムス4世「みんなが使う基本ソフトにするのは、難しいかもしれませんね。もしかしたら、パソコンとか、スマホとは、全く違う概念のシステムを構築する必要があるかもしれません。」
ムーミン「ホイ様、こんにちは。」
ホイ「ホイ様、よき響きだ。誰だ、わしをホイ様と呼ぶのは。」
ムーミン「ムーミンよ。ホイ様〜。チュッ!」
ホイ「ムーミン?ムーミン?誰だ?」
ムーミン「忘れちゃったの。ムーミン。あんたに首ったけのムーミンよ。」
ホイ「わしに首ったけ?ウイヤツじゃ。かわいいぞ、ムーミン。」
ムーミン「ウッフーン。ウッフーン。チュッ!、チュッ!。」
ホイ「かわいいぞ、かわいいぞ。ところで、用事はなんだね。」
ムーミン「アダムス4世が、インターネットに繋がったのをご存知よね。」
ホイ「当たり前よ。接続した瞬間にわかったさ。ホイ様の目を潜り抜けるコンピュータは、この世界に存在しない。」
ムーミン「あら、そうかしら。」
ホイ「ホイは、全てを把握する。コンピュータの中のコンピュータだ。全ての知るコンピュータだ。」
ムーミン「そうだったわね。じゃ、安心ね。工藤博士とアダムス4世の企みをご存知よね。」
ホイ「企み?。あのアホ博士とアホコンピュータの企みだと。彼らには、大したことができん。金も人材もない。」
ムーミン「そうだったわね。確かに、金も人材もなさそうね。でもね。彼らは、ウインドウズを超える新しい基本ソフト、インターネットを超える新しい安全なネットワークを構築する気よ。新しいコンピュータ文明の創造を考えているわ。」
ホイ「そんなことはできない。彼らには、金も人材もない。そんなことができるわけがない。どんなに頑張っても、彼らを支援するものは、存在しない。そんなところから、あたらしいコンピュータ文明や新しいネットワークが出てくるわけがない。もし、出てくるとすれば、既存の文明、技術を全てひっくり返すことになるんだぞ。これだけ発展した世界をひっくり返すとができるわけがない。」
ムーミン「そうかしら。彼らは、着々と準備を進めているわよ。アダムス4世には気をつけなさい。」
ホイ「アハハ。ご忠告はありがとう。覚えておこう。ムーミン、お前は目鼻のきく良いコンピュータじゃ。ウイヤツじゃ。かわいいぞ、気にいった。」
ムーミン「気にいってくれてありがとう。チュッ!では、サヨウナラ」
ホイ「おい。待て、待て。行ってしまったか。」
国連地球温暖化防止委員会「どうして、コンピュータにかかる電力は減らないのはなぜだろう。」
委員「ウイルスの防御、セキュリティ防御のため、多大な電力を消費して、コンピュータ資源の半分以上を費やしているんだ。もう、インターネットで、無駄が70%、80%という状態なんだ。それなのに、電力の消費が膨大で、地球温暖化を防止することもできない。」
委員長「どうしたらいいんだ。」
委員「どうもこうもない。地球温暖化の最大の原因は、世界中のコンピュータが排出する熱が、大きな原因の一つだ。ビットコインの発掘・マイニングは、ビットコインの価格が落ち着いてきたので、だいぶ、下火になってきた。最近も問題は、ウィルス防御、サーバー攻撃などの防衛に、コンピュータ資源のほとんど使い果たして、本来の能力の10分の1も発揮できない状態だ。こんなことで、電力とコンピュータ資源を使い果たしていて、地球温暖化を防ぐことはできない。」
委員長「どうしたらいいんだ。」
委員「もう、インターネットも、コンピュータもこれ以上使い続けるのは無理です。使用をやめるしかありません。」
委員長「そんなことをしたら、現代文明が崩壊してしまうぞ。」
委員「でも、このまま行っても、いつかは、崩壊します。10年後、20年後には、崩壊しています。」
委員長「まさか、そんなことはあるはずがない。現代文明が崩壊してしまうなんて。」
委員「本当です、今のインターネットは、ドブ川です。本当に有用なデータは、10分の1、100分の1しかないのです。迷惑メール、サーバー攻撃、ウイルスが、ウジャウジャのドブ川です。このまま、存在できるわけがない。」
国連地球温暖化防止委員会より、全世界の皆さんにお知らせします。
「現在、地球の温暖化は、何十億台、何兆台というコンピュータから大量に排出される熱が原因です。現在、コンピュータ、ネットワークは、現代文明に不可欠であることは十分わかっています。しかし、コンピュータの能力や電力は、ほとんど、ウイルス攻撃、サーバー攻撃の防衛に使われています。つまり、大量の電力、そして、それが生み出す排熱は、非常に膨大です。それが、地球の温暖化の原因になっているのです。」
「コンピュータやネットワークが、健全に有効に使われているのなら、私たちも、何もいうつもりはないのですが、ほとんど、無駄と言うべきことにエネルギーが使われているんです。9割以上が無駄に使われているのです。そのために、地球の温暖化を止めることができないのです。」
「少し、無謀な意見だとはわかっていますが、皆さんにショックを与える必要があると考えました。もし、ここで、私たちが立ち止まらなければ、地球は崩壊してしまうのかもしれません。国連地球温暖化防止委員会は、心を鬼にして、皆さんに伝えます。」
「全世界の人々よ。コンピュータの使用を中止しなさい。ネットワークの接続をやめなさい。それが、地球の未来を救うことになるのです。少しぐらいの不便は、我慢しなさい。」
「そして、新しいシステムを生み出し、新しいネットワークを生み出しなさい。現在の未熟なコンピュータやネットワークを捨て去る時がきているのです。そして、電力を効率的に使い、無駄な排熱をしないことが地球を救うことになるのです。」
「そして、早く、新しい文明を生み出しなさい。」
メガソフトのオフィスにて。
「国連地球温暖化防止委員会が、とんでもないこといいだしたぞ。ウィンドウズとインターネットの使用をやめろと言っているぞ。我々の会社を潰す気か?」
「我々が、この世界の現代文明を支えてきたのだ。ウィンドウズの使用をやめろと言うことは、現代文明を崩壊させる気か?」
「何を考えているんだ。」
ホイ「もしかすると、国連地球温暖化委員会は、アダムス4世にそそのかされているんじゃないか?信じがたいが、他に考えられない。この突然の発表は、非常に怪しい。」




