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トヨトヨ ニューヴィレッジ

社長「取締役諸君。トヨトヨのニュータウンを作ることも決めた。どこかに良い土地がないか、探してき欲しい。頼んだぞ。」


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「社長、トヨトヨニュータウンの候補地を探しました。お買い得です。早く買いましょう。」

「どんな場所だ。」

「地方ですが、大きな地方都市に近く、平坦で、広大な田んぼにもできそうな場所です。」

「お前、何を考えているんだ。そんな便利な土地を探して何になるんだ。とんでもなく不便なところを探せ。不便なところだ。電気も、ガスも、水道も、電話もないような場所がいい。もしくは、限界集落や廃村、ポツンと一軒屋があるのがいい。山あり、谷あり、川あり、いろんなものがある方がいい。」

「そんな場所なら、いくらもありそうですが、いいんですか。そんな辺鄙な村を買って。」

「辺鄙だからこそいいんだ。」

「水は、どうするんです。」

「ハコベーが、毎日、運んでいけばいいんだ。」

「なんです。ハコベーって?」

「ハコベーってのは、超小型自動運転電気自動車の名前だ。ハコベーに決めたぞ。」

「そのハコベーは、どんな感じですか?」

「基本は、二人乗り。通常は一人のり。荷物も運ぶ、これが、村中を走り回って、全ての用事をこなすのだ。村の住人が1000人ぐらいとすると、1万台だと多すぎるかもしれないな。でもな、電気もガスも水道もないんだから、ハコベーが運ぶんだ。水を運ぶ、ハコベー。電気を運ぶ、ハコベー。ガスを運ぶハコベー。食料、新聞、郵便、食料なんでも、ハコベーで運ぶんだ。通勤する人には、ハコベーが、毎日、近くの駅まで、運ぶ。お向かいもする。不便な村を、どんな街よりも快適な存在に変えてしまうんだ。」

「村には、信号機はいらない。道路交通法もない。全て、ハコベーが自分で判断して走る。外部からくる車には、仮想ハコベー装置をつける。すると、どこへ行く自動車なのか、周りのハコベーに伝えながら走るので、衝突しないように、ハコベーたちが自動で調整する。」

「じゃあ、問題なさそうですね。外部の自動車との共存できるわけですね。」

「いいか。不便なほど、いいんだぞ。便利な街が、便利になっても、何も、面白くないんだ。誰も、住みたくないような村が、とんでもなく便利になれば、みんなびっくりするだろう。そういう不便で、誰も住みたくない村が、とんでもなく、便利になったら、すごいんだ。それを、我々がやるんだ。その切り札は、ハコベーだ。」

「あのー、スローモーのコピーでいいんでしょうか?」

「スローモーに、何か特許があるかのか?スーパートヨトヨ自動運転車は、特許技術の塊だが、スローモーは、特に目新しい技術はないんじゃないか。特許があれば、特許料を払えばいいんだ。気にするな。とにかく、驚かすことが大事なんだ。」

「世界を驚かすんですね。日本の中に独立国家トヨトヨ王国を作るんですね。」

「そうだ。その国は、独立国家だ。ドローンを自由に飛ばすことができるぞ。」



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