メガソフトのオフィスにて
メガソフトのオフィスにて
「おい、トップニュースだぞ。アダムス4世が、インターネットに接続したぞ。」
「そうか。いよいよ、接続したか?」
「で、どうする?」
「どうするって? 何を考えているんだ?」
「アダムス4世の性能を測るんだよ。まあ、アホアダムス4世に違いないんだが、それを明らかにするんだ。我々のホイが、どんなに素晴らしいいのか、対決させるのさ。」
「おい、ホイ。アダムス4世が、インターネットに接続したぞ。」
「はい、確認しています。」
「知っていたか。どうだ、アダムス4世は?」
「別に、どうということのない、普通のコンピュータだと思いますが?」
「普通か。まあ、そうだろうな。何か、変わったところはないか?」
「まあ、しっかりセキュリティー管理はさせているようですね。」
「そうか。学習機能は、どうだ。」
「まあ、特にみるべきこともないかと。」
「アダムス4世。恐るるに足らずということかな?しかし、工藤博士のところのアダムス4世ですから、予想のつかないこともあるかもしれませんが。」
「まあな。なんといっても、工藤博士のやることは、全く、予想がつかん。アダムス4世も、単なるハリボテコンピュータかも知れんし、もしかすると、とんでもない、隠し球の可能性もある。コンピュータの概念を根本から変えてしまう可能性もあるかもしれん。」
「まあ、それほど、恐れることはありませんよ。」
「どうして、そう言い切れる?」
「タンバ国の国際ロボット博覧会の発表を分析しましたから。」
「そうか。」
「特に、驚くべき内容はありませんでした。工藤博士以外に、アダムス4世を理解できる人がいないのが弱点です。たくさんの人が、知恵を寄せ合うと、とんでもない発展をしていくものですが、工藤博士がとんでもない天才だとしても、一人では、できることに限りがあります。とにかく、仲間不足です。だから、そんなに心配するようなことは起きません。」




