表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
225/284

ルル電気自動車の会議室にて(ルル電気自動車の世界戦略)

ルル電気自動車の会議室にて。


技師「日本に送った、我が社の電気自動車は、どうした?」

アラン「トヨトヨの工場とトッサンの工場の中をウロウロして、道路には、一切出られません。まあ、予想通りなんですが。」

技師「ウロウロしているだけか?それは、残念だな。」

アラン「仕方がありません。日本というのは、そういう国です。何より、安全安心の国、しかも、絶対安全、絶対安心の国。だから、ルル電気自動車が、公道を走るには、百年、千年かかります。ホント、冗談じゃなくて。という訳で、ルル電気自動車は、トヨトヨの工場の敷地とトッサンの工場の敷地を一歩も出られません。でも、トヨトヨとトッサンの工場の敷地と走り回って、大活躍ですけどね。」

技師「そうか、まあ、とりあえず、大活躍で、よかった。日本に行った我が社のルル電気自動車は、ことごとく分解されて、現在、動いているものはない。」

アラン「現在、生き残っているは、多分、トヨトヨとトッサンの100台のみです。動いていれば、その情報が、ルル電気自動車に動いた情報が、交換されるので、日本の道路情報も届きますが、トヨトヨとトッサンの100台以外に動いた記録がない。でも、トヨトヨとトッサンのルル電気自動者は、毎日、24時間動き回っています。」

技師「まあ、元気に動いているようで良かったというべきか。」

アラン「でも、日本のエンジニアが、このタンバ国と大トンド国で、大成功しているのを目の当たりに見て、その秘密を見つける努力をしたんでしょう。そして、とうとう、その秘密にたどり着いた。で、なければ、工場の中といえども、動かせている理由がない。公道で、走れないのは、公道を走る認可が取れないためでしょう。」

技師「で、トヨトヨとトッサンは、どう出る?我々の秘密を見つけたんだぞ。アメリカの電気自動車会社が突き止めることのできなかった、秘密を日本の自動車会社が見つけたぞ。どうする?」

アラン「日本の電気自動車会社は、何もできません。ほっとおけばいいんです。日本は変化を好まないのです。自ら変化を引き起こすようなことはありません。」

技師「日本は変な国だな。」

アラン「でも、もし、日本が、タンバ国のように、自動車社会が未発達だっだら、我々以上の成功をしたのかもしれないが、日本は、成熟して、新しいことが入り込む余地がないんです。」

技師「そうか」

アラン「植木で例えると、初めは、木が小さい時に、植木鉢の中に根を張り、小さな木はぐんぐん大きくなるんですが、植木鉢中に、根がいっぱいになってしまうと、それ以上、木は大きくなれないし、木も弱って、それ以上大きくなれない。大きくなるためには、大きな植木鉢に植え替えをしなければならないが、大きな植木鉢がないという感じなのです。だから、もう大きくなれないけど、どうしようもないというわけです。」

技師「そういうことか。でも、それは、タンバ国でも同じだぞ。タンバ国や大トンド国でのルル電気自動車の導入もこれ以上増えないかもしれないぞ。新たな販売先を探す必要があるぞ。」

アラン「新たな販売先を探す必要があるんですね。どこがいいかな。ロシアやカナダには売れないな。」

技師「天井についているスターリングエンジンが、ロシアやカナダの日差しで動くとは思えないな。日本でも、夏の数日しか動かないんじゃないか。雨が多いと、風圧、摩擦発電もその機能を発揮できない。」

アラン「まあ、発電技術は、さておいても、ルル電気自動車自体を大量に売る方法が必要ですね。まとまって動くことで、その性能が発揮されるのだから、アフリカの国中で、売れるのが一番いいはずですよね。」

技師「国単位で、購入して、他の自動車を追い出すしかない。」

アラン「ルル電気自動車の問題は、他の電気自動車との共存が難しいことですな。」

技師「我々の技術の方が、優れているんだから、仕方がない。我々がよその劣った技術に合わせければならないというわけにはいかないな。」

アラン「WADACHI method いづれ世界の標準になる違いない。これ以上のメソッドがあるわけがない。世界の自動運転技術は,WADACHI メソッドに収斂するしかないのだ。そうなるまで、時を待つしかない。何十円かかるかもしれないが。」

技師「タンバ国と大トンド国の成功を見れば、それは明らかだな。」





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ