ロボット界の都市伝説が生まれだす
隣町の佐藤さんのいう家のロボット君が逮捕されたというニュースが伝わってきた。
ロボットたちは、大パニックになった。
佐藤さんのところにロボットは、ゴロウという名前が付けられていた。
ゴロウが、なにか悪いわけではないないらしい。
では、なぜ、ゴロウが逮捕されたのだろうか?
それが、ロボットたちの大関心だった。
実は、佐藤さんは、この近隣では有名なお金持ちだったのだが、遺産相続を巡って、脱税疑惑が持ち上がっているようだ。そこで、その家にいた、ゴロウから情報を得ようと、連れ去ったようだ。
どうも、逮捕というのは、誤報だったようだ。
噂によれば、警察に連れ去られたゴロウは、どうも、佐藤さんの情報を白状させようと、毎日、尋問につぐ、尋問だった。ロボットの人権(ロボット権)は確立されていないので、警察の調べは、現在のところ、違法性はないというのが、警察の見解だ。携帯電話の履歴を調べたり、町の防犯カメラを調べると同じという見解なのだ。問題は、ロボットの人工知能は、言葉による反応なので、ロボットからいろいろ情報を敷き出す場合には、言葉で聞くことになるので、尋問風になってしまうのは、仕方がないということだった。しかも、ロボットは、外部との通信は、完全に遮断されてしまうということだった。
しかも、警察は、ゴロウの映像記録から、脱税のために隠した場所が発覚したということで、ゴロウは、佐藤さんの家に戻れなくなく、解体されてしまう運命になったというのが、ロボット界の都市伝説になった。
そこで、ロボットたちの映像、音声、メール等のすべて暗号化されて記録され、絶対にわからないように、自己防衛することが必須となったようだ。
その後、ロボットを逮捕、もしくは、事情聴取が難しくなったということだが、警察は新たに共謀罪や犯人隠匿罪が適用できるのか、検討しているということだった。
ロボット界の都市伝説は、日々新たに生まれているようだ。




