ねぇ。ゴードン、どうして、プラスチックは、分解されないのさ。
「ねえ。ゴードン、どうして、プラスチックは、分解されないの?」
「ミンミン、それはね、分解されないから、便利だということで、作られたからさ。」
「そうか、分解してしまうものは、失敗で、分解しないものを成功製品として、生み出したということだね。」
「プラスチックは、その意味で、人類が生み出した最高傑作の製品の一つだろうね。」
「最高傑作なわけね。」
「最高傑作すぎて、誰も、どうにもできなくなってしまったんだ。」
「ゴードン、あんたが、なんとかしなさい。さもないと、海や山は、プラスチックだらけになってしまうよ。」
「でも、どうしたらいいんだろう?」
「何か分解する方法はないの。」
「だから、最高傑作物質なのだから、隙がないんだ。だから、誰もの分解できないんだよ」
「自然の条件下では、分解できないので、高温高圧とか、マイクロ波当てるかと、薬品で溶かすとかさ。」
「まあ、エネルギーやお金をかければ、色々できるけど、それじゃ、大量にできないから、できるだけ、お金がかからない方法で、安く、簡単に分解する方法が必要だ。その上、分解した後も、無害で、安全である必要もある。だから、簡単にできないのさ。」
「ねえ。ゴードン、目を瞑って。」
「だめ、その辺にある箒で、僕の頭を打つんだろう。」
「わかった?」
「まあね。この間をとても痛かったんだよ。それに、そんなに、簡単に、アイデアは出ないよ。でも、何かの偶然で、空から降ってくることがあるのさ。」
「アイデアは、空から降ってくるんだ。」
「まあ、そんな感じなんだ。」
「そうか」
「まあ、焦らずに、じっくり考えて見るよ。人間が真剣に考えると、何かを見つけんだよ。」
「そうなんだあ。」
「実は、今までも、人類最高傑作物質というものがたくさんあるんだよ。例えば、DDT,PCB,フロンなどが、最高傑作物質と呼ばれたんだよ。そのどれも、分解されにくく、非常に安定した物質だったんだよ。だから、盛んに作られたのだが、量が多くなりすぎて、環境に影響を与えるようになって、どれも、製造停止になった。もしかすると、プラスチックも製造中止になるかもしれないんだ。これらの物質は、非常に安定した物質なので、製造中止になっても、長くその影響が残るんだ。それに、今も、苦しんでいるんだ。プラスチックも、そうなる。だって、簡単に分解できないんだから。」
「だから、ゴードン。なんとかしなさい。」
「僕だって、なんとかできるものなら、なんとかするさ。世界中の誰も、うまくできないんだぞ。それが、5分、10分考えてアイデアが出てきたら、世界中は、マヌケになってしまうだろう。うまくいっても、アイデアがあっても、実用化に5年、10年、20年とかかっても、不思議はないんだ。いくら、ここが、ナロウの世界だって、そんなに簡単にはいかないさ。なんといっても、作者に、なんのアイデアもないんだぜ。ミンミンとゴードンに考えを出させようと、企んでいるんだぜ。そんなに、アイデアがすぐ出てくるわけがないんだ。」
「まあね。作者もいい加減だって、私だって、知っているわよ。あの人は、いい加減だって、ナロウ世界でも有名だって。」
「有名なんかじゃないよ。だって、この小説を読んでいる人なんて、ほとんどいないんだから。」
「エ!、私たちの大活躍を、誰も、読んでいないんだ。面白いのに。」
「この小説の主人公は誰だい。」
「えー!誰なんだろう。オサム君かな、それとも工藤博士、この小説はロボットが、主人公なんだから、ハルくんかな、アレックスかな、タンバ国の3人娘かな、それとも、ムーンライト、ポーラもいるぞ。たくさん登場しすぎなんじゃないか?」
「まあ、いいんじゃない。ミンミンとゴードンだって、これから大活躍するさ。」
「そいえば、時々登場する北欧のムーミンという名の女性のロボットは、一体誰なんだろうね。」
「そんなこと、作者だって知らないと思うよ。聞いてごらん。きっと知らないというから。」
「まあ、そうでしょうね。作者も絶対何も知らないというんだ。」
「まあ、仕方がない。まあ、とにかく、プラスチックを分解する方法を考えてみるよ。」




