ハル君が病気になちゃった。
「おはよう、おかあさん。オサム君がいないようだけど、どうしたかな。」
「風邪をひいちゃったみたいなんです。熱もあるようだし、咳をしているんです。」
「今日は、保育園に行かせられないなぁ」
「どうしよう、お父さん」
「僕の母に来てもらうしかないな。連絡してみるよ。」
「お母さん。オサム君が風邪をひいてしまったようなんだけど、家にきて、面倒を見てくれないかなぁ?」
「大丈夫だよ。すぐ行くからね。おじいさん、車を出してください。オサム君が風邪をひいてしまったんです。急いでください。すぐいきますよ。」
おじいちゃんの車にのって、おばあちゃんがやってきた。
「久しぶりだね。この家」
「いらっしゃい、おばあちゃん。よろしくお願いします。」
「ヨシコさん。安心して仕事にいってらっしゃい。あとは、私たちに任せなない。」
「困ったことがあったら、ハル君に聞いてください。なんでも知っていますから」
「ハル君 それはなんだい。新しいお手伝いさんかい。」
「おばあちゃん。新しくきたロボットですよ。けっこう、賢いロボットですよ。」
「初めまして。ハルといいます。よろしく。」
「おじいさん、へんなものが、私に話しかけましたよ。」
「おばあさん、これがロボットですよ。」
「私には必要ありませんよ。」
「オサム君、元気だったかい?」
「あの、僕、風邪ひちゃったみたい。」
「そうかい、そうかい、おとなしく寝ていなさい。そうすれば、治るかならね。」
「お昼に卵酒を出してあげるからね」
「おばあさん、卵酒はだめですよ、まだ、オサム君は、子供ですよ。」
「そうだったね。じゃ。暖かいラーメンを作ってあげよう。」
「おじいさん、支度をしてください。」
「おばあさん、何をする気ですか。」
「お掃除ですよ。この家をみてごらんなさい。ちっとも、お掃除ができていないじゃないですか?」
「おばあさん、やめなさいよ。マサヒコたちがおこりますよ。ヨシコさんだって、こまってしまいますよ。もう、二度と来ないでくださいと言われてしまいますよ。」
「そうかい。こんなに散らかっているのに。」
「おばあちゃん。お掃除は、お掃除ロボットにミーちゃんにお任せください。」
「ミーちゃん、お掃除をしなさい。」
「ハル君、威張りすぎですよ。ロボットの仲間にも、礼儀ありですよ。」
「おじいさん、へんなものが動き出しましたよ。気持ちがわるいですよ。」
「おばあさん、お掃除ロボットですよ。」
「ちょろちょろして、危険だね。足にひかかって転びそう。」
「おばあちゃん、床にあるものを勝手に動かさないでください。ミーちゃんが混乱します。あれれ、タオルに絡まってしまった。機能停止だ。」
「おじいさん、お昼準備をしましょう。」
「車の中から、買って来たものを冷蔵庫に入れてください。」
「おじいさん、勝手に冷蔵庫にものをいれないでください。冷蔵庫ハナちゃんが、混乱しています。」
「ハル君、邪魔だよ。あんたは、なにか、食べたいものがあるかい?」
「いいえ。僕は食べませんので、いりません。」
「あれ、僕の充電器がない。おばあさん、あそこの壁際にあった僕の充電器をしりませんか?」
「私がトイレにいくのに、邪魔だったので、たしか、かたずけたんですけど、どこに置いたかしら。おじいさん、どこにおいたかな。」
「おれは、知らんよ。おばあさんが、さっき外しましたよね。」
「僕、電気が足りなくなってきました。補充もできません。どうしよう。」
「僕、今日は調子がよくありません。」
「ハル君、オサム君の風邪がうつったんだよ。あんたも、おとなしくねていなさい。あんたは、卵酒飲むかね。」
「僕は、卵酒は飲めません。頭痛がひどくなってきたようです。電気が少なくなって、元気が失われて、体温が、どんどん低くなってきました。もう、僕寝ます。」
「あれまあ。ハル君が病気になってしまったようだね。オサム君とハル君の二人を看病するなんて、今日は大忙しだね、おじいさん。」




