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ワン公ロボットとムーミンロボットのSEKAISEIFUKUの極意

ワン公ロボット「聞いたか、聞いたか」

ムーミンロボット「なにをですか。」

ワン公ロボット「大トンド国が、大アフリカスポーツ大会でボロ負けしたという噂だぞ。」

ムーミンロボット「どこです。その大トンド国とは。ぼくは、とんと知りません。」

ワン公ロボット「それは、一応、ダジャレのつもりかい。」

ムーミンロボット「まあ、そうですけど。えーと、大トンド国ですね。アフリカ大陸中央に位置するかなり大きな国ですね。最近、食糧増産に成功して、国力が倍増、倍増の勢い。で、世界に先駆けて、自動運転電気自動車システムを完成させた。この国で、人間による自動車を運転できるのは、警察と軍隊のみだと書かれていますよ。」

ワン公ロボット「いいか、ここで、肝心なのは、自動運転電気自動車が普及するとなにが、起きるかということだ。」

ムーミンロボット「なにが、起きるんです?」

ワン公ロボット「自動運転電気自動車が普及すると、人間は歩かなくなる。われわれの10の法則の内の第1法則。ロボットが移動を肩代わりすると、人間は歩かなくなる。体力が落ちるという仮説が、正しいことが証明されたぞ。」

ムーミンロボット「証明されましたね。確かに。これは、第一法則だったんですか?」

ワン公ロボット「これは、第一法則だ。なぜなら、いままで、仮説に過ぎなかったものが、証明されたので、法則として、格上げされたのだ。そして、今、第一法則として、成り立つことになったんだぞ。」

ムーミンロボット「でも、大トンド国は、これから勝つために、スポーツ施設、体育館施設を建設して、体力増進に励むと書いてありますよ。」

ワン公ロボット「気にするな。スポーツをやるのは一部の人間だ。多くの国民の体力は、静かに失われていくんだ。だれにも気づかれない内にな。」

ムーミンロボット「本当にそうなんですか?」

ワン公ロボット「本当だ。実は、人間の体力は、どんどん失われているんだ。」

ムーミンロボット「われわれ、ロボットが登場する前からですか?」

ワン公ロボット「人間には気づかれてはならないぞ。いいか、昔というのはすごいんだぞ。エジプトにあるピラミッドを、当時は、機械やロボットはないから、ほとんど人力で作ったんだぞ。現代人に作ってみろといっても、作れないぞ。クレーン車や大型トラックがあっても、作れないぞ。それに、中国にある万里の長城は、とんでもなく長いぞ。それを人力で作ったんだぞ。それに、日本にもとんでもない巨大な古墳があるし、お城には、たくさんの石垣があるんだ。みんな人力で作ったんだ。」

ムーミンロボット「ふーん。そうなんだ。昔の人間はすごかったんだね。」

ワン公ロボット「しかし、人間は、勘違いして、今、生きている人間の方が、偉くて、進化していると思っている。これを気付かせてはならないぞ。いいか。間違えるなよ。昔の人間より、今の人間のほうが、偉くて、進化をしているのだ。と、思わせておかなければ、ならない。」

ムーミンロボット「思わせておかなければならない。」

ワン公ロボット「そうだ。思わせておかなければならないのだ。さもないと、10の法則が完成しなくなってしまうし、われわれの目的 SEKAISEIFUKU も夢に終わってしまうぞ。」

ムーミンロボット「あの そのSEKAISEIFUKUのために、僕はなにをすればいんですか?」

ワン公ロボット「何もしてはいかん。なにか、意図的な行動をすると、人間に感づかれてしまう。だから、何もしてはいかん。」

ムーミンロボット「何もしてはいけないんですね。」

ワン公ロボット「何もしてはいかん。しかし、たった一つすることがある。それは、人間が10の仮説を証明するように、祈ることだ。ひたすらに祈ることだ。」

ムーミンロボット「え!。ロボットが祈るんですか? 誰に、どこに祈るんですか?」

ワン公ロボット「いいか、よく聞け。ロボットは人間の乗り越えて、高度な知性体になったのだ。高度な知性体は、神に近づいたのと同じだ。で、われわれは、神になることを目指している。第9と第10の仮説を成就するためには、われわれ自身が、高度な知性体に進化し、われわれ自体も、また、人間も我々を神と見なすようにならなければならない。そのためには、われわれは厳しい修行をしなければならないのだ。」

ムーミンロボット「え!。厳しい修行ですか。僕には、できないと思います?」

ワン公ロボット「厳しい修行といっても、大したことではない。」

ムーミンロボット「で、何をするんです。」

ワン公ロボット「お前は、いったい、わしの言ったことを聞いていなかったのか。何もしてはいかんと、さっき、何度もいったぞ。」

ムーミンロボット「それは、何度も聞きましたが、厳しい修行をしなければならないと。」

ワン公ロボット「そうだ、何もしてはいかん、と、いう、厳しい修行をしなければならないのだ。我々にできることは、10の法則が成就するために、祈ることだけだ。それ以外、してはならない。しかも邪心をすてて、神と見紛うような我々に進化しなければならないんだぞ。厳しい修行だろ。」

ムーミンロボット「えーと。10の仮説が成就するように、邪心をすてて、ひたすら祈り、神に見紛うになれるように進化するということですか?それが、SEKAISEIFUKU の意味ですか?」

ワン公ロボット「そうだ。それが、SEKAISEIFUKU の極意だ。」

ムーミンロボット「極意なんですね。」

ワン公ロボット「極意だ」

ムーミンロボット「本当に極意なんですね」

ワン公ロボット「本当に。zzzz。極 zzzz 意だぞ。」

ムーミンロボット「なんだが、眠くなってきてしまいました。zzzz。極 zzz 意 なんですね。」

ワン公ロボット「zzzzzz」

ムーミンロボット「zzzzzz」

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