無料コーヒー店の話題 ホカロンなるもの
トーゴ大統領「ムーンライト、またまた、タンバ国は面白いことを考えたぞ。」
ムーンライト「どんなことを考えたんですか?」
トーゴ大統領「それが、おどろくじゃないか。太陽熱スターリングエンジン発電機を夜間にも稼働させるといんだ。びっくりだろう?」
ムーンライト「そのような例は聞いたことがありませんね。」
トーゴ大統領「そうだろ。太陽熱スターリングエンジン発電機なんだから。もし、夜も発電できるんなら、月光スターリングエンジン発電機とか、名前を変えなくちゃいけないだろう。」
ムーンライト「でも、月光で、スターリングエンジンを動かすことなどできませんわ。」
トーゴ大統領「そうだろ。だから、タンバ国のやることは、わけがわからん。それで、調べてみたら、ホカロンなるものを、スターリングエンジンに積み込んでおいて、夜間は、その熱で、スターリングエンジンを動かすということだ。なんでも、そのホカロンというのは、自然に暖かくなるんだそうだ。」
ムーンライト「ホカロンですか?・・・・、ありました。確かに、ありますね。冬に、持ち歩いて、寒くなったら、その袋を破ると、空気に触れて、中の鉄の粉が、酸化して、えーーと、ゆっくり燃えて、ゆっくり暖かくなるという仕組みですね。」
トーゴ大統領「ゆっくり燃えるとは、どういうことだ。」
ムーンライト「そうですね。普通、ものが燃えるとき、炎をだして激しくもえるのですが、炎も出さすに、ゆっくり、ゆっくり燃えて、すこし暖かく、そして、長く暖かいものです。大トンド国では、ほとんど必要がありませんが、冬の寒い地方の国では、重宝しているようですね。」
トーゴ大統領「それを、夜中に太陽熱スターリングエンジン発電機の熱源にしようというのだな。しかし、それを使ったら、経費がかかるんじゃないか。」
ムーンライト「結構、安価で、寒い地方では使い捨てカイロ、ホカロンと呼ばれているようですよ。」
トーゴ大統領「使い捨てで、安いのか。それで、やる気になったのかな?」
ムーンライト「どうも、リサイクルも考えているようですね。燃えた鉄から、酸素を簡単に取り除けないので、もしかすると、別の原料につかって、新しいホカロンをどんどんつくるのかもしれませんね。鉄なので磁石を使って、入替作業ができるかもしれませんね。」
トーゴ大統領「そうか、ところで、我が国は、鉄を産出しているか?」
ムーンライト「大トンド国の国土は、広大です。まだ、それらしい鉱山はありませんが、国土を調査すれば、見つかると思います。それに、川や砂漠を探すと、鉄を見つけることはできますわ。トーゴ大統領、きっと、驚かれるかもしれませんが、この地球の中心には、融けた鉄があって、それが、回っているので、南極と北極の磁力を生み出していると考えられています。」
トーゴ大統領「たしか、どこかで、地球は大きな磁石だと聞いたことがあるような気がするが、それが、融けた鉄が作っているのか?不思議なこともあるもんだ。」
ムーンライト「若造君。そこの磁石で、庭から砂鉄を集めてきて、トーゴ大統領に、砂鉄遊びを見せてあげなさい。きっと、面白がりますよ。」
若造「あつめてきました。では、これを白い紙の上において、下から、磁石をうごかすと、砂鉄が、磁石について、動いて行きます。おもしろいですね。」
トーゴ大統領「これが、砂鉄か、奇妙な動きをするもんだな。これが、そのホカロンとかいうものの原料になるのか。それは、地面に落ちている。」
ムーンライト「たしかに、地面に落ちていますが、そのままで、ホカロンになりませんし、量も大量に集めないと、ビジネスにはなりませんよ。」
トーゴ大統領「そうか、でも、地面には鉄があるんだな。」