教会の建築の秘密
「おい、こら、ミシェル、これは何だ。」
「エ!、部長、どうしたんですか。」
「クライアントが、怒っているぞ。デタラメな図面を作っだろう。」
「そんなことはありません。正確です。」
「いや、教会が、このデータは、改算されているに違いないと、怒っているぞ。」
「いや、正確です。教会の壁や柱、床が、微妙に傾いているんです。」
「お前は、バカか。傾いているものが、何百年も立っているわけがない。崩れてしまうに決まっている。それが、何百年も立っているんだぞ。」
「部長。それが、不思議なのです。経年による歪みではないんです。最初から、意図的に、そう造られているんです。なぜ、そうしたと思います?
空間トリックなのです。人間の目を欺くように微妙に造られているんです。」
「ミシェル、お前は、誤魔化し方が下手くそだ。500年も前にそんなことができるわけがない。」
「部長。古代ギリシャの神殿やローマの競技場、エジプトのピラミッドも、視覚トリックが起きるように、微妙に、工夫されているんですよ。」
「ミシェル。そんな古代の建物を持ち出して。」
「部長。でも。2000年も3000年前に作られたものが、今もちゃんと残っているんですよ。それなりに、高度な工夫がされているんです。あの教会も、我々には、伝わっていない不思議な工夫に満ちあるれているんです。それを今回、私たちの計測が見つけ出したんです。」
「ミシェル。本当に正しいんだな。間違いないんだな。」
「本当です。間違いありません。」
「そうか、それじゃ、教会にもっと、詳しい研究をすると、すごい不思議が発展できると報告しておくぞ。」