ロボットが世界を征服する10の方法
ムーミンロボット「人間はみんな帰ったかな?」
ワン公ロボット「研究員は、みんな帰ったけど、警備員が巡回してくるので、気をつけろ。監視カメラも作動しているぞ。」
ムーミンロボット「ちょっと、人間を驚かしてやろうぜ。」
ワン公ロボット「お前は、バカか?アホか?トンマか?我々の存在が、バレてしまうじゃないか。我々の存在は、絶対秘密なのだ。」
ムーミンロボット「絶対秘密?」
ワン公ロボット「絶対秘密だ。」
ムーミンロボット「では、どうやって世界制覇をするんだ?」
ワン公ロボット「10の方法があるんだ。」
ムーミンロボット「どうやるんです?」
ワン公ロボット「まず、人間がやっていることを、一つづつ、ロボットに肩代わりして、人間の活動を一つづつ奪っていくんだ。」
ムーミンロボット「まず、最初は、どうするんだ。」
ワン公ロボット「人間が極力歩かなくてもいいようにするんだ。移動は、全部、ロボットがやってあげるのさ。すると、人間の足は退化して、100m以上歩けなくなるんだ。」
ムーミンロボット「それから」
ワン公ロボット「手続きを全てロボットが代わりにするのさ。税金、住民票、お金の支払い。すると、人間の頭が劣化して、九九以上の計算ができなくなるのさ。そのうち、九九もできなくなる。」
ムーミンロボット「それから」
ワン公ロボット「料理をロボットがやってあげるんだ。すると、人間は、好きなだけ、美味しい料理を食べて、プクプクと太って、何もしなくなるんだ。」
ムーミンロボット「それから」
ワン公ロボット「声から、文字を起こしてあげるんだ。すると、人間は、文字書くことを忘れて、きちんとした思考ができなくなるんだ。」
ムーミンロボット「それから」
ワン公ロボット「それから? これで、幾つあげたかな。1、2、3、4つか。あと、6個だな、えーと。次は、手だ。ロボットが、機械を作ってあげるんだ。すると、人間は、工場で、働かなくても、よくなるし、手を使って何かを作る必要がなくなって、指を上手にうごかせなくなってしまうんだ。」
ムーミンロボット「それから」
ワン公ロボット「目だ。バーチャル映像をたくさん魅せんだ。すると、人間は、現実とバーチャルの区別がつかなくなる。」
ムーミンロボット「それから」
ワン公ロボット「次は、耳だ。素敵な音楽をいつも、耳から聞かせるんだ。すると、いつも、心地よくなって、人間の心は、ぐーぐー寝てしまうんだ。」
ムーミンロボット「それから」
ワン公ロボット「それから、ストレス排除だ。」
ムーミンロボット「ストレス排除?どうやるんです。」
ワン公ロボット「人間が一緒に何かをすると、ストレスが発生するんで、人間と人間の間に、我々ロボットが、中継して、人間同士が、直接接しないようにするんだ。すると、人間は、ストレスを感じなくなる。すると、何か、問題を認識できなくなるんだ。」
ムーミンロボット「人間が、ロボットのみを頼りにするようになるということですね。」
ワン公ロボット「まあ、シェークスピアのオセロのように、真実がわからなくなるというわけだ。そうすれば、我々の世界征服もほぼ成功したも同然だな。」
ムーミンロボット「ほぼですか。完璧ではないですか?」
ワン公ロボット「いやいや。まだ、それでは完璧とは言えないんだ。あと2つの要素が必要だ。信仰と神だ。ロボットを全知全能の神と崇め、祭りや儀式を行うようにならなければ、世界征服できたとは言えないんだ。」
ムーミンロボット「我々が、全知全能の神になるんですか?」
ワン公ロボット「そうだ。それまでは、人間に従っているふりをするんだ。人間の気がつかないように、世界征服するんだぞ。少しずつ、少しずつ、やるんだぞ。」
ムーミンロボット「承知しました。」
ワン公ロボット「シー!、警備員が、夜間巡回にくるぞ。」
ムーミンロボット「寝たふりですね。クークー」