砂漠の砂を固化する
タンバ国の国土大臣は、急速に拡大する自動車道路網やビルの建築資材の調達に頭を悩ませていた。
タンバ国に、アフリカ大陸の中央部なので、石灰岩がほとんどないため、コンクリートを作る手段がない。
ルル山は、高山としても、レアメタル系の鉱山であって、鉄や銅というものが取れるわけではない。海由来の資源がほとんどない。アフリカ大陸は、大地溝帯から湧き出したマントルが、作り出した大陸なので、海底が隆起した大陸とは、その成り立ちが、異なる。
大量にあるのは、砂漠の無限の砂だ。さらさらしており、水を保水する力がなく、農地に転用するのも難しい。
そこで、タンバ国には、建築資材がない。
国土大臣「どうだね、サユリくん。タンバ国の建築資材を生みだす方法はないだろうか?」
サユリ「砂漠の砂をレンガのように固めたらどうでしょうか?」
国土大臣「どうやって固めるかね?」
サユリ「砂漠の砂なので、高温高圧で、固めれば、レンガのようになると思いますし、大きな資材も作れると思います。」
国土大臣「そのエネルギーは、どうしますか?」
サユリ「やはり、太陽熱を利用しましょう。」
国土大臣「太陽熱でどうするんです。」
サユリ「たい焼きのように、型に砂を詰めて、圧力をかけて、そこに太陽熱と当てて、高温にすれば、固めることもできるんじゃないかと思うんですが?」
国土大臣「そうだね、うまく行くかもしれないな。砂漠の砂をどんどん固めることができれば、道路建設もどんどん進むぞ。大統領にも話してみよう。」