電気自動車立国には、大量の電気が必要だ。
電気自動車立国をめざすタンバ国に電気自動車が増えるにつれて、国内の電力不足が目立つようになってきた。家々には、ぼつぼつ太陽光発電で、家々の電気需要をなんとか、まかなっていたが、大量に増加する電気自動車の電力を生みだす方法が必要になってきた。
砂漠には、本格運用した大量の鏡をつかった太陽熱集光型発電の実験炉と本格炉は、順調に稼働し、それなりの電気を供給していたが、電気自動車の大量の増加に、とても追いつけることはできずに、
新たな発電所の建設が急務になってきた。
しかし、大量の鏡を使った大規模太陽熱発電は、タンバ国という赤道直下の砂漠の国には、一番立地条件がよいとはいえ、建設コストも巨額になり、次々と建設することはできなかった。
もっと、安価で、全国をカバーする発電方法が求められていた。
そこで、登場するのは、タンバ国の美人ロボットの誉高い、シャロンとサユリとマリーである。
ロハハ大統領「シャロン君、広大な砂漠から富を生み出す方法で、何か良いものはないかね。」
シャロン「そうですね、太陽光発電が、一番、手軽出来るのでいいのではないでしょうか?」
サユリ「シャロンは、砂漠の現実に疎いわね。太陽電池を砂漠に設置してご覧ない、砂嵐がくれば、直ぐに埋まってしまうので、砂嵐の後に、太陽電池を掘り出しいかなければなりませんよ。」
シャロン「では、どこに太陽電池を設置したらいいんでしょうね?」
マリー「ルル湖がいいと思います。」
シャロン「ルル湖ですって、水の上に太陽電池を浮かべるんですか?大丈夫かしら?」
マリー「事例はたくさんありますよ。」
シャロン「あら、ほんとだ。」
マリー「それに、ルル湖の水温が暑くなりすぎるのを防ぐ、効果もありますし、魚にとっても、良い隠れ家になります。」
サユリ「確かに、ルル湖は人造湖なので、まだ、水草や魚が育つに必要な環境が十分とは言えませんね。少し、大きな規模の太陽電池が、複数あったほうがいいと思います。そして、湖底に泥を入れて、水草がはえるようにしたほうがいいですね。」
シャロン「大規模太陽電池は、どうも、ルル湖に設置するのが良さそうだね。」
マリー「では、砂漠には、何を作ります?」
サユリ「大規模太陽熱発電はどうかしら、鏡で、光を集めて、その熱で発電するの。いくつかの成功例もありますよ。赤道直下のタンバ国の立地条件は、世界で一番良い場所ですよ。」
シャロン「たしかに、タンバ国の砂漠に、太陽熱発電所の実験炉と本番炉が関係して成果を上げていますが、これを次々とつくるわけにはいかないわね。さらなる大規模化は、建設コスト天文学的になってしまうわ。小国タンバ国の経済で作り上げることは出来るかしら?サウジアラビアやイラク、イランのような大国なら出来ると思いますが、タンバ国の経済力では、ちょっと無理じゃないかしら?」
サユリ「確かに、大規模なものは難しいわね。」
マリー「いい方を思いつきました。」
シャロン「何を思いついたんですか?」
マリー「虫眼鏡ですよ。虫眼鏡です。」
シャロン「虫眼鏡って、理科の時間に、子供達が、使っているやつですか?」
サユリ「あら、シャーロックホームズも、いつも使っていますよ。」
シャロン「でも、あの虫眼鏡ですか?」
マリー「巨大虫眼鏡です。灯台にも使われている巨大なレンズがありますよね。今は、巨大なレンズを簡単に作れる時代なんです。フラネルレンズというもので、プラスチックで、直径3m程度のレンズを千個、1万個作るのは、難しくないと思いますよ。それを、3m立方の箱に入れて、そこに、発電用スターリングエンジンを入れておくのです。太陽は、移動するので、その焦点にスターリングエンジンの熱受光部に焦点が当たるような制御が必要ですね。太陽の移動は、決まっているのですから、機械的な制御でも制御可能かもしれません。現在は、設置場所、方向、おかれた箱の傾きを自動的に感知することは可能ですので、どこにおいても、自動的に、最適な集光をして、スターリングエンジンで発電可能になります。」
マリー「太陽熱発電というと、鏡で光を集める方法が、よく使われていますが、レンズで、太陽光を集めるというのは、珍しいかもしれない。」
サユリ「もし、そのキューブが量産できれば、1家に1台というのも可能ですねそのキューブの空いている空間に蓄電池をセットしておけば、夜間でも運用可能になりますね。」
マリー「タンバ国は直流12Vと直流5Vで基本はできているので、ちょうどいいんですよね。」
シャロン「レンズ式スターリングエンジンの太陽熱発電もいいかもしれませんね。ロハハ大統領、どうですか?」
ロハハ大統領「そうだな、良さそうかもしれないな。」