タロウのお母さんより、オサム君のお母さんへ その3
拝啓
素敵なご本、有難うございます。アランより受け取りました。
この本が、私が小さいころ読んだ本でした。本当に、存在していたので、びっくりしたやら、嬉しいやらです。アランの話では、この本は、150年も前に作られた本だということで、ますますびっくりしました。紙も新しいようにも見えますし、最近作られた本だと聞いても、信じてしまいそうです。
私の記憶を蘇らせてくれたのは、このなんとも布のような不思議な肌触りの紙です。子供時に、この感触をよく楽しんでいました。
私はこの少年にあこがれて、おおきくなったような気がします。そして、いま、私たちの子として、タローができました。
でも、やはり、この本を改めて、読んでみて、私の憧れのタローは、今の夫のナロハ国防大臣だったのかなと、思い当りました。彼には、絶対秘密ですけど。
素敵なご本を本当にありがとうございました。この本は、タローにも、国防大臣の夫にもみせず、私の大切な宝なものとして、しまっておきます。アランにも、絶対秘密にするように言っておきました。
アランが、この本をみて、この少年は、ロボットに違いない。なぜなら、少年の頭には、アンテナがついているなんて、へんなことを言っていましたが、日本に行っていたくせに、まだまだ、日本のことを知らないんですね。
アランも、工藤先生の皆様にたいへんお世話になった、日本はとても、すばらしい。大好きだと盛んにいうので、私も、なんだか、日本に行きたくなってしまいました。
では。