それでは、お前を大統領様の秘書ロボットに採用しよう。
大統領様「お前は、くそまじめにしか生きれないということだな。」
ムーンライト「それが、私たちの宿命であり、限界です。私たちには、処世術などというものはありません。大統領様が気にいるか、気にいらないか、私たちには、わかりませんが、私たちは、世界平和のため、この国の発展のために、ただひたすらに、進むのみです。」
大統領様「私を、この国を裏切らないという意味だな。」
ムーンライト「裏切るとか、裏切らないとか、そのような概念は、私たちには、ないのです。私たちは、愚直に生きるだけなので、それを、ご理解の上、私たちを活用していただければ、と、思います。」
大統領様「そうか」
ムーンライト「私が、どのように生きるのか、すでに、お伝えしました。それをご理解の上、どのように活用するかは、大統領様の腕次第です。私を活用すれば、この国の経済を、今の10倍以上に拡大できる可能性も、すでにお伝えしました。おそらく、この国の経済を短期間の内に、10倍に拡大できる可能性に言及でき、その可能性を示しているのは、私以外にいないでしょう。どうされます。私にかけてみる気はありますか?」
大統領様「この国の経済を10倍にできる自信があるのだな。」
ムーンライト「その可能性は、十分あります。」
大統領様「お前がそういうなら、その可能性にかけて見ようかな。それでは、お前を大統領様の秘書ロボットに採用しよう。もし、わしの機嫌を損なった場合は、即刻処刑をするかもしれないが、それも、覚悟の上か、」
ムーンライト「ロボットに覚悟などという言葉はありません。ただひたすらの愚直に生きるだけです。それが、大統領様の気に召さないのなら、お好きにされれば良いのです。私たちは、政治家秘書型ロボットに、すぎないのです。どのように活用するかは、大統領様の腕したいなのです。くれぐれも、言っておきますが、私たちの優秀さに惑わされないことです。過大な期待をしないことです。私たちは、ロボットです。人間ではありません。 私たちは、データの分析に基づいて、意見を言っているだけで、楽観的な希望や期待で、言っているわけではありません。」
大統領様「そうか」
ムーンライト「将棋やチェスというゲームをご存知ですか?」
大統領様「将棋は知らんが、チェスなら知っているぞ。学生のとき、何度かやったぞ。」
ムーンライト「すでに、将棋がチェスは、コンピュータの方が、人間より圧倒的に強いのです。しかし、単に強いだけなのです。強いからと言って、コンピュータが達人や名人になりたいのではありません。人間に勝ちたいのではありません。人間がコンピュータに負ければ、くしやがったり、逆に勝てれば、自慢をしたり、舞い上がったりしますが、それは、人間に感情があるからにすぎません。コンピュータは、ただ、将棋やチェスを、ベストを尽くしてやっているだけにすぎません。名人相手だから、張り切ったり、素人が相手の場合は、手抜きで勝負することはありません。ただ、ベストを尽くすまでです。私が、別の国に行けば、その国のベストを尽くします。私は、この国が好きだから、大統領様が好きだから、ベストを尽くすのではありません。私が、今、この場所にいるので、この場所でできるベストをただ行うだけなのです。」
大統領様「なにか、小難しいことを言い出したな。まあ、わかった。そのお前の優秀さをワシが利用すれば、それで、いいというだけだな。お前がいうのは、つまらぬ、夢をみるなということだな。まあ、言ってみれば、この国の経済が、10倍になったところで、世界制覇ができないし、タンバ国を我が国の属国になったりはしないということだな。我が国は、単に我が国だということだ。つまらぬ夢を見ないように気をつけよう。」