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ミスター トムとポーラの会話

トム「今のはいったいなんだったんだ?」

ポーラ「悪魔の手下が、あなたの魂を手にいれようとしたのよ。」

トム「悪魔の手下が、私の魂を手いれてどうするのだ?」

ポーラ「悪魔も優秀な手下がほしいんじゃないかしら」

トム「ワシが、優秀ということかな?」

ポーラ「優秀かもしれないけど、付け入る隙間だらけの、間抜けでもあるわね。」

トム「ワシが、間抜けか?」

ポーラ「そう、間抜けね」

トム「ならば、どうすればいい。」

ポーラ「大統領を目指すものには、無数の誘惑や罠、危険があるということですね。それを意識して生きることです。世界一高い山に登るのに、技術や装備、多くの助け、資金が必要なように、大統領になるための技術や装備、多くの助け、資金が必要です。」

トム「では、こんなところで、演説の練習をしている場合ではないのでは。」

ポーラ「最大の武器は、あなたの志、あなたの強い意志、あなたの言葉、声なのです。山を登るものは、その山に登り、頂上を極めるという意思を持った者以外、だれも、登らないのです。その山の麓に100万人が住んでいようとも、山に登るという意思をもたないなら、だれも、登ったりしないのです。まず、あなたは自分の中に、大統領になり、この国を救済したいという強い意志があるかどうかを、見極めなければなりません。」

トム「そうか、では、演説の練習をつづけよう。」

ポーラ「あなたの声、その声の力は、宇宙の果てまで届いているということです。だからこそ、悪魔の手下の注意を引いて、悪魔の手下は、良い獲物を見つけたのとおもったのです。悪魔の親分によい土産ができた、手柄をあげられると思ったのです。そして、悪魔の手下が協力して、あなたを大統領にすれば、この愛すべきアメシアスタン全体を悪魔の手下が手に入れられると考えたのです。」


ポーラ「いつか、あなたが本当に大統領の選挙演説に立って、国民にご自分の考えを述べる日が来たときに、多くの国民は懐かしさを覚えるのです。なぜ、そう思うかは、誰にもわからないのですが、あなたの演説は、魂の記憶を呼び覚ますのです。その記憶とは、今日ここで、アメシアスタン国民に語った、アメシアスタンの未来、希望の記憶が呼び覚まされるのです。」

トム「それは、練習ではないのだな。アメシアスタンの未来、希望の約束なのだ。」

ポーラ「そうです。あなたと国民との約束なのです。その約束を守れるかどうかが、あなたが大統領になれるかどうかの道なのです。あなたが、道を違わず、歩むことができれば、この約束を実現しなければならないチャンスがやってくるのです。」

ポーラ「そして、あなたの意思、あなたの言葉、あなたの思想に共鳴し、協力してくださるたくさんの人がこれから、登場します。同時に、あなたを邪魔者だなと思う人もたくさん出てくるのです。この国の大統領に成りたい人は、あなた一人ではないのですから。」

トム「そうだな。ワシより優秀で、大金持ちが、大統領を目指しているにちがいないからな。」

ポーラ「そうです。なによりも、ぶれない心、本当の心を見つけ出すことです。そして、同時に、このアメシアスタンの素晴らしさ、国民の素晴らしさに心寄せることです。西洋文明に比べれば、貧しい小国かもしれませんが、小国故の可能性もあります。多数の部族の集まりで、国家という概念もまだ、希薄で、周辺の大国に狙われているかもしれません。しかし、それ故に、自らの土地を愛し、自らの部族を愛しています。欲望や憎しみが少ないと言えるかもしれません。国家として理想、愛、ビジョンを掲げれば、きっと一つの国として結束して、他に例をみない国に成る可能性もあるように思います。その理想、愛、ビジョンをあなたが、高く掲げられるのか勝負です。」

トム「高く掲げるのだな。モーゼの杖のようにか」

ポーラ「面白いことをご存知なのですね。モーゼの杖なんて。」

トム「幼い頃、よく教会に食べ物を貰いにいったのだ。食事もくれるのだが、そのかわり、お話を聞かなければならならなかった。その時、聖書のいろんな話を聞かされたよ。」

ポーラ「そうですか。それで、知っていたのですね」





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