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オサム君のお母さんからタロウ君のお母さんへの手紙

「タロウ君のお母様へ

           オサムの母より


まず、タロウ君の大けがが、修理されて、完全に元に戻ったという話を、アランから聞き、本当に安心しました。


タンバ国のサファリツアーはたいへん刺激的で、楽しいものでした。

夫のドクター工藤はじめ、息子のオサムもとても楽しみました。

同行していただいたタロウ君にはたいへんお世話になりましたが、キリンの足に蹴られて大けがをするという出来事が起きてしまい、たいへん心配いたしました。アラン初め、ツアーの運転手もロボットなのだから、必ず直るので、心配することはないと言ってうれましたが、私には、タロウ君が、ロボットらしくなくて、どうしても、人間と同じように感じてしまったのです。私もコンピュータ学者でもあり、ロボット研究にも、精通しているはずだったのに、とても、不思議な気がします。私は、コンピュータ学者でもあるので、ロボットの会話、思考の裏側を手に取るようにわかるので、どんなに優れた人工知能でも、どうして、そのように反応するのか、推測できます。音楽でいえば、絶対音感のようなものがあって、たくさんの楽器が同時に演奏するオーケストラの曲でも、一つ一つの楽器が奏でる演奏を、独立して取り出すことができるようなに、コンピュータやロボットの内部の動きを分析する力があります。なので、通常のロボットには、親近感も興味をあまりわかないのです。

 ところが、タロウ君には、なぜか、奇妙な親近感を感じてしまうのです。とても不思議です。それを、日本に戻ってきても、なぜか、タロウ君のことが心配になっていたのです。


こんなことをいっては、頭がおかしいと思われてしまうかもしれませんが、タロウ君は、本当に、人間の子供になろうと、決意をして生きているような気がしてなりません。


タロウ君と楽しい日々をお過ごしください。」



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