アダムス3世とリチャード14世
アダムス3世とリチャード14世は、アダムス1世から生まれた兄弟のような人口知能だ。しかし、アダムス3世は、人工知能として直系の子孫であったのに、リチャード14世は、インターネット世界を監視する特別な任務を担う人工知能として活躍することになった。インターネットが、急速にあまりにも大きくなってしまったので、リチャード14世は、毎年のように世代を交代して、現在14世になってしまった。その14世も、後数ヶ月で15世になることが決まっている。
アダムス1世からすれば、リチャード14世は、数百万倍の大きさをほこる。巨大なビル10個分の規模を誇り、莫大な電力を消費している。世界中のインターネットに繋がるデータをすべて収録して、索引化している。メールや通信をすべて傍受して、テロの発生を未然に防ぐ役割をになっている。
しかし、爆発的に拡大するデータ量に、リチャード14世は、休みなく働いている。
それにくらべれば、アダムス3世は、人工知能研究用なので、コンピュータ会社の研究室の1室にある。だから、あまり大きくない。コンピュータが変化するなかで、この30年で3世代を経ただけである。今も3世も、動き出して10年が経過している。
そろそろ4世に切り替わるべき時を迎えている。