タンバ国のビットコイン タンバが、攻撃されています。
バージルから、ロジャー校長に緊急連絡があった。
「ロジャー財務大臣、ビットコイン タンバが何者かによって、攻撃を受けています。」
「そうか、誰だ。そんな無意味なことをするやつは。」
「そうですね。なんの意味があるんでしょうか?」
「タンバがほしいなら、ほしいといえば、いくらでも、あげるのに、わざわざ、盗んでどうするのだ。」
「ビットコインは、タンバ国でしか通用しないし、金との交換も可能だが、それを行えるのは、タンバ国立銀行だし、ドルや元、ユーロ、ルーブルとの交換もタンバ国立銀行をしか取り扱っていないし。盗んでどうするんだ。」
「紙幣や金塊には、持ち主というのは、明記されないので、だれでも、自由に使えるが、ビットコインには、最初の使用から、現在に至までの記録がすべて記録されるのだから、不正に使用しようとすると、一発で解ってしまうのだから、盗んでも、利用価値はないし。」
「タンバ国の経済に打撃をあたえるつもりでしょうか?」
「盗まれても、ビットコインなのだから、好きなだけ発行すればいいんだし、どのくらい発行するかどうかは、タンバ国立銀行がきめればいいことなので、打撃らしい打撃にならないし。盗まれたとしても、タンバ国立銀行の権限で、そのコインを使用禁止にしてしまえば、特に、問題ないはずだし。」
「だれかが、なにか、勘違いして攻撃しているんでしょうか?」
「そうだな。目的は、ビットコインじゃないかもしれない。タンバ国立銀行のシステム自体に攻撃をしているか、もしくは、ビットコイン自体のシステムも崩壊しようとしているのかもしれません。」
「いったい、だれが、そんなことをしている。」
「もしかして、前大統領派が、なにか、勘違いして、攻撃しているのかもしれませんね。」
「そうか、タンバ国には、未使用のビットコインが、2万5000種以上あるので、前大統領一派に、2、3つくれてやっても、全然問題ないんだがな。」
「どうやってあげるんですか?彼らにあげても、彼らはもらったどうかすら気づくことはできませんし、スマホとかがないと、使うことさえできませんよ。」
「アハハ、そうか。じゃ、スマホ込みで、ビットコインをただであげて、前大統領のお財布の中身を、タンバ国立銀行に1日1回報告してもらうのは、どうか?かれらの生活状況が毎日わかるぞ。」
「なかなか、アイデアではありませんか。」
「どうした、アレックス。恐い顔をして!」
「ロジャー財務大臣、それに、バージル保安部長、冗談がすぎますよ。」
「そうか、ちょっと、ふざけすぎたかな? それにしても、ビットコインを攻撃するなんて奇妙ですね。」
「ロジャー財務大臣。たしかに、奇妙ですね。なにか、敵に目的は、別のところにあるのかもしれません。」
「別の目的?」
「ビットコインを攻撃していているのは、偽物の攻撃で、注意をそらしているいる間に、なにか、別の攻撃か、なにかをしているのかもしれません。」
「バージル、なにか、他に、不穏な動きはないか?」
「そうですね、世界ロボット博覧会の開催を発表してから、世界中の関心があつまってきて、タンバ国へのアクセスが、以前の5倍に急増しています。」
「そうか、そんなにインパクトがあったかね。」
「特に、世界中で不思議に思っているのは、数年前まで電気もインターネットもなかったタンバ国が、世界ロボット博覧会を開催するといいだしたのか、大きな疑問のようです。」
「まあ、政治家秘書ロボットを普及させるためだ。それが、タンバ国の国防安全のために、最良の方法だとナロハ国防大臣がいうんだから、やってみるしかないだろう。我々の軍隊は、前大統領一派をやっつけるために、手にいれた戦車13台とロケット弾500発ぐらいしかないんだから、本格的な戦争になったら、1日で、降伏するしかないぞ。もしかすると、1時間で降伏だな。」
「この広大な国土の国境警備をする人員も予算もないし、国境を示す冊も塀もない。あるのは、国連温暖化防止委員会がくれた巨大サボテンだけだな。もともとのアイデアは我が国がから出たものだから、国境の壁として並べられるくらいたくさん貰えたのはラッキーだったな。それに、砂漠もすこしは、緑化されてきたようだし。アランも面白いものを考えたものだ。」
「まあ、世界の注目を集めるのも善し悪しですね。タンバ国に、小銭や金塊が多少あるとなると、ならうやつがいるかもしれませんね。貧乏人の家に泥棒がはいっても、何もありませんが、すこし立派な家には、なにか、めぼしいものがあるかもしれないと思うのが人情ですから。」
「そうだな。つまり、泥棒がねらうにたる少し立派な国になったというわけだ。まずは、喜ぶべきことかな。」
「なにを、のんきなことをいっているんですか。国家を破壊されるようなことになったら、困りますからね。世界ロボット博覧会の参加者は、全員、入国審査をするようにします。」
「おいおい。そんな費用と人員が確保できるかね?」
「ロジャー財務大臣。国家が発展するためには、雇用を創出する必要があります。入国審査を行える要員を養成して雇用します。外国語教育も必要ですよ。準備しますので、許可をお願いします。」
「そうだな。必要なことして認めよう。準備してくれ。」
「タンバ国も、前大統領時代のアフリカの最貧国と言われた時代から、アフリカの優等生といわれるようになったのだ。喜ばしいことだ。ロジャーが、力の限り、タンバ国を幸せな国になるようにがんばるぞ。」