ロハハ大統領の秘密
ロジャー校長とアレックスは、国立科学大学の校長室にいた。世界ロボット博覧会の準備をしなければならなかった。
「アレックス、シャロン君、マリー君、サユリ君、みんな美人ぞろいだったね。君は、どのタイプが好きかい。」
「ロジャー、それは、すこし、意地悪な質問ですね。そうですね。女友達なら、サユリ君かな。妹だったら、マリー君、同僚なら、シャロン君かな。」
「すこし、意地悪だったかな。政治家秘書ロボットが、みんな美人で、秀才だらけになると、いったい、どんなことがおこるんだろうね。」
「そうですね。政治家がみんな秘書ロボットをもつとどうなるのか、ちょっと、想像がつきません。」
「政治家に個性や癖があるのは、当然だか、高度な知能をもつロボットにも、個性や癖、ライバル意識などいろいろ発生しているような気がするな。」
「ロジャー。大統領のシャロン君にたいする信頼が、ちょっと、高すぎる気がします。このままでは、ロハハ大統領は、シャロン君の決めたことしかしなくなるという感じを受けましたが。」
「たしかに、政治家秘書ロボットは、優秀だ。秀才で、しかも、美人だ。その結論に大きな間違いはないかもしれないが、あまりにも、政治家秘書ロボットにたよりすぎると、国家のためには、ならないかもしれないな。」
「もう少し、様子をみよう。いままで、ロハハ大統領について、あまり調べたことがなかったが、もしかすると、マザコンかシスコンの傾向があるかもしれないな。もしかすると、気の強い女性に弱いとか。」
「ロジャー、あまり気にしなくてもよいとも思いますが、すこし、調査してみます。政治家秘書ロボット達が、タンバ国の発展の妨げになる可能性があるなら、軌道修正する必要がありますから。でも、ナロハ国防大臣のところにマリー君がやってきて、まだ、1ヶ月にもならないのに、政治家秘書ロボットの発言力は、ものすごい影響力を発揮しているように思います。もしかすると、危険なにおいもします。」
「アレックス、君だってロボットなんだよ。ぼくも、君と出会ってから、人生が激変して、貧乏学生だったのが、いまじゃ、小国といえ、財務大臣兼大学校長だ。人生、なにかあるかわからないものだね。」
「ロジャー、私だって、ロジャーに出会わなければ、もうどこかのゴミ箱で、朽ち立てていたと思います。ロジャーには、感謝しています。」
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「おしゃべりしている間に、ロハハ大統領の情報がどんどん見つかりました。たしかに、幼い時に、お母さんがなくなり、10歳上のお姉さんに育てられたようです。お父さんは、彼が産まれる少し前に、戦争でなくなりました。優秀な将校だったようです。それで、大きくなったら、軍人になろうと、陸軍大学に入り、ナロハ国防大臣に出会ったようです。もしかすると、ロハハ大統領のお父さんとナロハ国防大臣は知り合いだった可能性もありますね。古いことなので、その辺の情報がありませんが、一緒に行動していた可能性もありますね。」
「それで、ナロハ国防大臣は、前大統領の追い出しに成功して、ロハハ氏を大統領の推薦人なって、大統領選挙で圧勝して、大統領になりました。若さと近代化に関する明確なプランが指示されたようです。どうも、ナロハ国防大臣は、中国の軍事力の支援を受けて、前大統領一派を一掃したようなので、ナロハ国防大臣は、タンバ国にあまりにも中国の影響を受けてしまうことをさけるために、自分は、大統領に立候補しなかったようです。その背景には、ナロハ国防大臣と奥さんは、西洋式生活に憧れているので、タンバ国が中国の影響をつよく受けるのは、反対だと、奥さんが強力に意見したと、当時の新聞記事にのっていました。」
「アレックス、調査ありがとう。」
「ロハハ大統領は、シャロン君に、お母さんとお姉さんの面影を、探している可能性もありますね。」
「???」
「でも、ロハハ大統領には、立派な奥さんがいるから。。。??。。でも、ちょっと、気が強すぎるかもしれないな、あの奥さん。あの奥さんは、シャロン君のことを気に入っているだろうか? そこが、きになるな。」
「アハハッハ!」
「どうしたんだね、アレックス、突然、大笑いして。」
「タンバ国中の男という男が、みんな美人秘書ロボットを購入して、美人秘書ロボットのいうままになったら、おかしいかなと思ってしまいました。」
「そりゃ、たいへんだな。」