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アランから、エジプトが怒っているという報告がきた

ロハハ大統領が、ロジャー財務大臣、ナロハ国防大臣、国土大臣を招集した。


「みなさん、緊急にお集まりいただき、ありがとうございます。ロジャー財務大臣より、緊急報告があります。」

「みなさん、日本で研修をしているアランから、緊急報告がありました。日本の人類学の権威と言われている田辺博士が、人類の発祥の地は、ルルンバ山あたりだと新聞発表をしたということです。」

「それは、素晴らしい。タンバ国の名誉だな。もしかすると、預言者ノーランの言ったことは、本当のことなのかもしれないな。」

「田辺博士は、アフリカに散らばっている人間の化石を拾い集めて、分析して、200万年前にお猿から、人間に進化した地点を特定したということで、預言者ノーランの語ったこととは、全然別何ですが、偶然にも、ルルンバ山になってしまっただけのようです。」

「偶然ね。でも、偶然が重なるというのは、きっと、何か、ルルンバ山には秘密があるかもしれん。」

「国土大臣、考えすぎですよ。まさか、ルルンバ山には、UFOの秘密基地でもあるとでも言い出さないでくださいね。」

「ところで、今回の発表は、日本の新聞に発表されただけだが、今後、世界に広がっていくはずだ。アランがいうには、これをエジプトに知られると、エジプトが怒って、タンバ国を占領するということはないかと、心配しています。なんと言っても、人類の発祥地が、エジプトの自国にあれば、それを根拠に、アフリカを盟主になってもおかしくない大国ですが、人類発祥の地が、タンバ国にあるというのは、プライドが許さないのではないかと心配しています。」

「アランは、心配症なんじゃないか。まさか、エジプトが、タンバ国を占領して、支配するなんてことはないと思うが。」

「国防大臣、とりあえず、アランがいうように、エジプトがどんな反応するか、監視して置いてください。」

「はい、大統領、エジプトの動きを監視して、何か、気になることが報告します。」


「いいかね、マリー君、エジプトの動向を調査してください。」

「はい、ナロハ国防大臣、一言いいでしょうか。」

「なんだね、マリー君。」

「人類発祥の地というのは、世界中にもたくさん言われています。エジプト、ロシア、中国、ペルシャ、淡路島、チチカカ湖などなど、ありますよ。確かに、ルルンバ山説は、今回初めての説で、田辺先生しか、言っていないので、特に、問題ないのではないかと思いますが。」


「いいかね、サユリ君、 マリー君の調査について、どうも思うかね。」

「はい、国土大臣。マリー君のの調査では、田辺先生の実力を過小評価していると思います。田辺先生の影響力は侮れないと思います。」


「マリー君、今の意見について、どうも思うかね。」

「サユリ君の分析についてですが、田辺先生は、90歳で、今後、研究を続けることはできません。数年以内に亡くなる可能性は、90%以上です。人類の化石資料も、先生の採取記録に基づいていて、客観的な科学的根拠はないんです。曖昧性が多すぎます。世界を説得する根拠には、乏しいと思います。」


「いいかね。シャロン君。君の意見はどうかね。」

「はい、大統領。ルルンバ山から、人類の化石や痕迹が出てきたわけではありません。とりあえず、タンバ国最初の国立公園に指定して、勝手に、調査できないようにした方が良いと思います。」


「何か意見がありそうだね。サユリ君」

「シャロン君の意見には、賛成できかねます。慌てて、国立公園にしてしまうと、ルルンバ山に何かあると、疑いをもたれる可能性があります。別な理由がいいと思います。貴重な昆虫が見つかったとか、動物、植物などが見つかったとして、自然保護区というのは、良い理由かもしれません。」


「シャロン君は、意見がありますか?」

「ルルンバ山は、現在、ルル族の聖地です。この間、預言者ノーマンが、不思議な物語をしたばかりです。今までも、文化特別保存地区にしてあるわけですから、このまま様子を見てもいいかもしれません。」


「まあ、シャロン君がそういうのだから、当面、文化特別保存地区にしておきます。現在、我々も、ルル族の許可なく何もできないのだから、様子を見ましょう。外国から、調査隊が来る場合もあるかもしれないので、ルル族にも、一応、田辺先生の研究について、知らせておいたほうが、いいかもしれないな。なあ。シャロン君。」


「そうですね。大統領。」


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「ねえねえ、マリー君、シャロンって、少し生意気だよね。大統領の秘書だからと言って、いい気になっている感じ。」

「サユリ君、あまり、気にしない方がいいわよ。秘書は、実力の世界ですよ。実力のない秘書は、捨て去られるわよ。」

「マリー君。あなたのビロードのスカートのお尻の部分、少し、薄くなってきていないかな。」

「私からよく見えないので、わからないけど、ナロハ大臣の大きな手が、気分が落ち着くと言って、よく撫ぜているので、それで、すり減ってきちゃったのかな。あんまり、すり減っているようなら、洋服新調してもらわなくちゃならないわね。」










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