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あなた、浮気をしていますね! 白状なさい!

ナロハ国防大臣が目を覚ますと、ネグリジェ姿の奥さんの顔が、睨みつけていた。

「あなた、浮気をしていますね。白状なさい!」

「エ!、なんですか? ワシは、浮気なんてしていないぞ。」

「嘘おっしゃい! 寝言で、言っていました。しかも、はっきりした声で。それで、私は目を覚ましたんです。」

「ワシは寝言を言う訳はない。それは、君の作り話だ。ワシを責めて、もしかして、買いたい物でも出来たかな。新型のベンツの電気自動車かな。国土大臣の奥さんがもっているというやつ!」

「あなたが、そうやって、話をはぐらせようとしても、だめです。ちゃんとした、証拠があるんです。証拠が。」

「ワシは、浮気なんてしていないので、証拠がある訳がない。あるとしたら、それは、フェイクニュースだ。たぶん、国土大臣の陰謀にちがいない。」

「あなたは、ほんとうに、国土大臣がきらいなんですね。まあ、それは、それで、いいでしょう。証拠はこれです。耳を澄ませて聞きなさい。」

---

「むにゃ、むにゃ。マリー君、君はすばらしい。君は、なんでもできるんだね。君が、大好きだ。君を愛している。チュチュチュー」

---

「なんだね。これは、」

「あなたの夕べの寝言です。なんども、なんども、マリー君、大好き、チュチュチューといっていました。まったく、大声で、そういうので、うるさくて、眠れませんでした。」

「たしかに、ワシの声だ。これを、夕べ、寝言で言っていた!?。こんなにはっきり。しかも、マリー君ねえ。」

「誰なんです。マリーって子は。どこの娘なんですか?」

「誰の娘って、タンバセクレタシャの娘かな」

「なんですか?タンバセ レクタシャの娘って」

「ロボット、ロボットだよ。」

「ロボット!、ロボット!、なんですか?それ、それ、娘ですか?ロボット、ロボット!」

「そう、ロボット マリー君は、ロボットなんです。それも、とんでもなく、優秀なロボットなんです。」

「ほんとうですか。それは、そのチュチュチューというのは、なんですか?」

「なんでしょうね。それは。ワシにも解らん。最近、君がすこしも遊んでくれないので、きっと、そのストレス反動ですね。」

「なんで、私が、あなたと遊ばなければならいんですか?」

「夫婦だろ。いろいろと遊びたいじゃないか。ワシは、君のおっぱいにほれたんじゃ。」

「あなたは、わたしのおっぱいが目当てで、結婚したんですか?」

「まあな。結婚すれば、毎日、さわれるじゃろ。」

「なんと、そんな下心で、私と結婚したんですか?」

「だって、お前、若い時に、ワシの目前で、その大きなおっぱいを突き出していたじゃないか」

「あのねぇ。私のおっぱいは、たしかに大きいし、それに、おっぱいは胸についているので、気をぬくと、重たくて、猫背になっちゃうんです。胸をはって歩かないと、重たくて、歩けないんです。」

「別に、特に、ワシに、そのおっぱいを見せびらかしていたわけじゃないと。初めて知った。結婚して30年も経つのに、初めて知った。すっかり、君が、僕を誘惑しているのかと、思っていた。」

「まったく、勝手に誤解して、私に結婚を迫ったのですね。でも、それは、それで、よかったです。あなたは、この国の英雄ですし、国防大臣で、お金もたくさんありますからね。その点、ラッキーな人生ですよ。」

「まあ、それを聞いて安心した。ワシの浮気の容疑は晴れたかね!」


-------

「この国防大臣室には、国家機密だらけなので、家族といえども、勝手に入ることができないのだが、今日は特別だ。それが、ロボット秘書のマリー君だ」

「なんだか、ずんぐりむっくりですね。ムーミンみたいというか。とても、優秀には、みえませんね。」

「ところが、どっかい、とんでもなく優秀なんだ。なんでも知っているぞ。試しに聞いてご覧。」

-----

「いいかね、マリー君」

「おはようございます。なにか、御用ですか」

「ワシの妻が、ワシの浮気を疑っている、容疑を晴らしてくれ!」

「お調べしました。タンバ国ゴシップテレビの情報には、82件のナロハ国防大臣の浮気疑惑ニュースが検索できました。35年前のイギリスゴシップ週刊誌には、4件の記事があります。数百の記事がありますけど、分析しますか?」

「おいおい、そんな古い記事を探してどうする。それらについては、すべて、妻に白状に、許しを得ている。」

「念のため、ほんとうにそうか、確認のための一覧表を作成しましょうか?」

「そんなものは作らんでよろしい。」

「では、何を調べればいいのでしょうか?」

「ワシの妻が、ワシと君との浮気を疑っているんだ。」

「ロボットと人間の浮気、恋ですか?確かデスジー社のアニメ映画と、スペラーズ監督のSF映画にロボットと人間の禁断の恋を描いた作品はありますが、現実問題として難しいかもしれません。」

----

「マリー君、ナロハ国防大臣のことを、どう思っているんですか?」

「優秀な政治家、戦略家だと思います。現在のアフリカも、トップクラスの能力です。」

「そうことではなくて、あなたの好みの男性か?好きかどうかを聞いているんです。」

「政治家秘書のボスとして、たいへん尊敬をしています。全力を尽くす所存です。私の好みとしては、大臣の声は素敵ですね。聞いていて気持ちがいいです。あとは、よくわかりません。それに、ロボットが、恋をしたり、結婚相手の対象になるかは、まだ、研究段階だと思います。ナロハ大臣の声を分析すると、確かに私に対して、好意を示しているとは思いますが、好意を示されても私は、ただ政治家秘書として全力を尽くすだけです。」

----

「まあ、そういことだ。」

「あなた、これをお買いになったんですか?」

「まだ、買ってはおらんが、現在、どのようなものか、試している。」

「たしかに優秀なロボットですね。これ、私にも買ってください。私の回りには、なかなか知的な会話のできる人がすくないので、このような会話のできる友達が欲しかったところです。」

「エ!、あなたも買うんですか。高いんですよ!」

「もちろん、買ってくださいますよね。高いと言っても新型ベンツの電気自動車よりは安いでしょ。今朝、自動車でも買ってあげようといいましたよね。」

「そんなこと、そういえば、いったようなな気がする。じゃ、あとで、タンバセクレタ社に、自宅にいくように連絡しておく。ロボットの人格や外見は自由に設定できるそうだぞ。どんな外見にするか、決めておくといいぞ。」

「外見を変えることができるんですか。それは、いいですね。それで、あなたは、このロボットの外見をどのようにするつもりなんですか?」

「ハリウッドスターの美人の優秀な秘書のように。」

「ははーん、やはりね。私がにらんだ通りだわ。」

「????」

「じゃあ。私もすてきなロボット君を頼もう。どんな感じにしてもらうかな。」





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